鉄道システム
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1966年、立石電機は従来の駅での駅員による定期券の改札を、乗車区間や有効期限などを記録した穿孔カードによる定期券専用型自動改札機(以降、穿孔カード式改札機と呼ぶ)を近鉄の系列企業の近畿車両研究所と共同開発し近鉄の数駅で実用化実験に入った。そして1967年、阪急の北千里駅でその実用機として採用された。しかし、この改札機は定期券専用型だったため切符の誤挿入などのトラブルが多発。この解決策として、切符も利用できる改札機の開発が急務となった。しかし、定期券と同様の穿孔カード方式では定期券よりはるかに小さい切符に行き先や日付などの情報を穿孔したり、その情報を乗客に目視させる為に切符の表面に印刷することは技術的に困難である。加えて、その切符を発券する券売機においては、切符への顧客の購入ごとに異なる情報を印刷するだけでなくその情報を機械的に穿孔することはさらに技術的に困難である。この抜本的な解決策として、前述の磁気カードシステムの技術を活かし、1970年に磁気定期券だけでなく磁気切符も使用可能な兼用型自動改札機(以降、磁気カード式改札機と略す) が開発される。この磁気カード式改札機は無人駅構築の基礎を築いた。 この磁気カード式改札機に使用される磁気定期券と磁気切符は日立マクセル、磁気ヘッドはサンエー電機が磁気カード式自動販売機の開発時と同様に、その開発とその後の量産にも携わっている。 1971年に日本鉄道サイバネティクス協議会の自動出改札研究会で、標準化された磁気コードが制定されたことを契機に、近畿日本鉄道とオムロンは共同でサイバネ規格に準じた、磁気カード式定期券自動改札機を開発。同年4月に、大阪阿部野橋駅を含む19の駅に自動改札機を設置して、営業運用を開始した。この一斉稼動は鉄道各社の自動改札機導入の機運を急速に高め、1971年に阪急が北千里駅の自動改札機を定期券と普通乗車券共用の磁気方式の自動改札機に変更するなど、1975年までに関西のほとんどすべての私鉄と地下鉄が自動改札システムを導入した。 こうした先駆的な取り組みが高く評価され、2007年、IEEEより、「鉄道向け自動改札システムの開発・実用化」に関して、オムロン・近畿日本鉄道・阪急電鉄・大阪大学の4者は「IEEEマイルストーン」を共同で受賞した。また、2014年に創立110周年を迎えた発明協会「戦後日本のイノベーション100選」にも「自動改札システム」として選定された。 この自動改札機は全国のJR、民鉄、地下鉄の約1万の駅で稼働している。なお、乗客の約60%は定期券の利用者である。
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鉄道システム
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鉄道車両や、これに搭載される電気機器、送電設備、座席予約・発券システム、信号・中央指令等の運行管理システムまで、鉄道に関わるもの全てを作ることができる@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}世界で唯一の会社とされる[要出典]。山口県下松市の笠戸事業所では鉄道車両の生産を行い、新幹線車両の受注もしている。 国鉄時代から導入し、JR全社で使用している座席予約・発券システム「マルス(MARS)」は日立製作所の製品である。 英国に本部があり、日立製作所グループの鉄道車両組み立て工場である、ダラム州のニュートン・エイクリフ工場がある。 1978年に山口百恵が国鉄キャンペーンソング『いい日旅立ち』をリリースする際、国鉄の券売機システムを使用していた日本旅行とともに、国鉄の車両を製造していた日立製作所がスポンサーになった。タイトルは両社の社名にちなみ、「いい日旅立ち」「いい日旅立ち」と社名を忍ばせている。 鉄道車両製造事業の詳細については「日立製作所笠戸事業所」を参照
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