金融グローバル化の始動:1870-1914年とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 金融グローバル化の始動:1870-1914年の意味・解説 

金融グローバル化の始動:1870-1914年

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/01 15:55 UTC 版)

グローバル金融システム」の記事における「金融グローバル化の始動:1870-1914年」の解説

世界19世紀後半大きく変わったそのこと国際金融センター増加発展促す環境整えた主な変化は、資本フロー空前成長遂げたこと、その結果として金融センター急速に統合したこと、そして通信加速したことであった1870年以前世界で目立った金融センターロンドンパリしかなかった:1。その後まもなくベルリンニューヨーク自国経済金融サービス提供する主要センター成長したアムステルダムブリュッセルチューリッヒジュネーブといった小さな国際金融センター市場ニッチ存在意義見出したロンドン第一次世界大戦に至るまでの40年間、主導的な国際金融センターであり続けた:7475:12151870年から1914年にかけて近代的な経済グローバル化始まったその特徴は、交通拡大記録的人数移民通信拡充貿易拡大、そして資本移動増加であった:7519世紀半ば時期に、欧州パスポート制度鉄道輸送急速に拡大するにつれて解体した。パスポート発行国パスポート携行求めず人々パスポートなしで自由に旅行できるようになった国際パスポート1980年国連国際民間航空機関主導標準化されるまで長らく標準化されなかった。1870年から1915年にかけて36百万人が欧州から移住したそのうち25百万人(70%)が米国に移住し、残り多くカナダオーストラリアブラジル移住した欧州自体にも外国人流入し欧州外国人比率1860年から1910年にかけて0.7%から1.8%に高まった実効的なパスポート要件がないことは自由な旅行可能にしたが、輸送技術進歩なければ大規模な移住は全く不可であった。特に鉄道旅行拡大と、伝統的な帆船より優れた蒸気船おかげであった。世界の鉄道走行距離1870年205キロメートルから1906年925キロメートル伸びた一方蒸気船貨物トン数1890年代ヨット上回った電話無線電信ラジオ前身)などの進歩は、瞬時通信提供して電気通信革命おこした1866年ロンドンニューヨークを結ぶ最初大西洋横断ケーブル海底敷設された。欧州アジア新たに電話線結ばれた:7576:5。 経済グローバル化自由貿易とともに進展した。その端緒1860年英国フランス締結した自由貿易協定・コブデン・シュヴァリエ条約英語版)である。これによりグローバル化黄金時代迎えた。しかしこの黄金時代中断し1880年から1914年まで保護主義戻った1879年ドイツ帝国宰相オットー・フォン・ビスマルク農産物製造品保護関税導入した。これによりドイツ新たに保護貿易政策定めた最初の国となった1892年フランスがメリーヌ関税メリーヌ関税英語版)を導入し農産物製造品への関税大幅に引き上げた米国はおよそ19世紀通じて強力な保護主義維持して4050%の関税課したこうした保護貿易政策にもかかわらず国際貿易減速することなく成長続けた逆説的であるが、外国貿易は、英国始めた自由貿易期よりも、グローバル化当初保護貿易期にずっと速く成長した:76771880年代から1900年代まで外国投資空前成長遂げ金融グローバル化大きく進んだ全世界海外投資総額1913年440米ドルのぼった2012年1兆2千億ドルに相当)。外国資産保有国上位割合英国42%、フランス20%ドイツ13%、米国8%であったオランダベルギースイス合わせてドイツ同程度の約12%の外国投資行った:7778

※この「金融グローバル化の始動:1870-1914年」の解説は、「グローバル金融システム」の解説の一部です。
「金融グローバル化の始動:1870-1914年」を含む「グローバル金融システム」の記事については、「グローバル金融システム」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「金融グローバル化の始動:1870-1914年」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「金融グローバル化の始動:1870-1914年」の関連用語

金融グローバル化の始動:1870-1914年のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



金融グローバル化の始動:1870-1914年のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのグローバル金融システム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS