軍医トップへの就任と旺盛な文筆活動とは? わかりやすく解説

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軍医トップへの就任と旺盛な文筆活動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 06:13 UTC 版)

森鷗外」の記事における「軍医トップへの就任と旺盛な文筆活動」の解説

1902年明治35年3月第1師団軍医部長の辞令を受け、新妻とともに東京赴任した6月廃刊になっていた『めざまし』と上田敏主宰する芸苑』とを合併し、『芸文』を創刊その後出版社とのトラブル廃刊したものの、10月後身の『万年艸』を創刊)。当時は、12月初め戯曲執筆するなど、戯曲関わる活動目立っていた。 1904年明治37年2月から1906年明治39年1月まで日露戦争第2軍軍医部長(最初発令の時は乙軍といわれた)として出征奥保鞏大将幕下属す1907年明治40年10月陸軍軍医総監中将相当)に昇進し陸軍省医務局長(人事権を持つ軍医トップ)に就任した同年9月美術審査員任じられ第1回文部省美術展覧会初期文展西洋画部門審査主任務めた1909年明治42年)に『スバル』が創刊されると、同誌に毎号寄稿して創作活動再開した木下杢太郎のいう「豊熟時代」)。「半日」「ヰタ・セクスアリス」「」「青年」などを同誌に載せ「仮面」「静」などの戯曲発表。『スバル創刊年の7月鷗外は、東京帝国大学から文学博士学位授与された。しかし、直後に「ヰタ・セクスアリス」(同誌7月号)が発売禁止処分受けた。しかも、内務省警保局長陸軍省訪れた8月鷗外陸軍次官石本新六から戒飭かいちょく)された。同年12月、「予が立場」でレジグナチオン(諦念)をキーワードに自らの立場明らかにした。 1910年明治43年)、慶應義塾大学文学顧問就任教授職永井荷風推薦)し、慶應義塾大学幹事石田新太郎主導により、上田敏顧問に、永井荷風主幹にして、「三田文學」を創刊した。またその年には、5月大逆事件検挙始まり9月に『東京朝日新聞』が連載危険な洋書」を開始して6回目鷗外と妻の名が掲載され、また国内では南北朝教科書問題大きくなりつつあった。そうした閉塞感が漂う年に「ファスチェス」で発禁問題、「沈黙の塔「食堂」では社会主義無政府主義触れるなど政治色のある作品発表した1911年明治44年)にも「カズイスチカ」「妄想」を発表し、「青年」の完結後、「雁」と「灰燼」の2長編同時連載を開始同年4月の「文芸主義」(原題文芸断片)では、冒頭芸術主義というものは本来ないと思う。」としたうえで、 無政府主義と、それと一しょにざした社会主義との排斥をする為に個人主義という漠然たる名を附けて、芸術迫害加えるのは、国家のために惜むべき事である。学問の自由研究芸術の自由発展とを妨げる国は栄えるはずがない。 —  と結んだ。 また陸軍軍医として懸案とされてきた軍医人事権をめぐり、陸軍次官石本新六激しく対立した。ついに医務局長の鷗外石本辞意告げ事態になった結局のところ陸軍では、医学優先人事継続された。階級社会軍隊で、それも一段低い扱いを受ける衛生部鷗外主張通った背景一つに、山縣有朋存在があったと考えられている。 1912年明治45年)から翌年にかけて、五条秀麿を主人公にした「かのやうに」「吃逆」「藤棚」「鎚一下」の連作を、また司令官揶揄するなど戦場体験描かれた「鼠坂」などを発表した当時は、身辺題材をとった作品思想色の濃い作品教養小説戯曲などを執筆した。もっとも公務かたわら、『ファウスト』などゲーテの3作品をはじめ、外国文学翻訳紹介・解説続けていた。 1912年大正元年8月、「実在人間資料拠って事実のまま叙述する鷗外独自の小説作品最初のもの」である「羽鳥千尋」を発表。翌9月13日乃木希典の殉死影響受けて5日後に「興津弥五右衛門の遺書」(初稿)を書き終えたこれを機に歴史小説進み歴史其儘の「阿部一族」、歴史離れの「山椒大夫」「高瀬舟」などのあと、史伝渋江抽斎」(『大阪毎日』『東京日日1916年1月13日-5月20日)に結実した。ただし、1915年大正4年)頃まで、現代小説並行して執筆していた。1916年大正5年)には、後世鷗外研究家評論家から重要視される随筆空車」(むなぐるま)を、1918年大正7年1月には随筆礼儀小言」を著した

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