発禁とは? わかりやすく解説

はっ‐きん【発禁】

読み方:はっきん

発売禁止」の略。「—本」


発禁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/04 15:43 UTC 版)

旧東ドイツ
アルジェリア
韓国
中国
日本


  1. ^ 浅岡邦雄 2018, pp. 1–2
  2. ^ 第65回常設展示「発禁本」” (pdf). 国立国会図書館 (1996年1月). 2023年12月16日閲覧。
  3. ^ 「中国人気映画の上映禁止、その背後を探る」大紀元、2007年8月18日掲載。
  4. ^ Supreme Court - Statutory Publication Bans”. www.bccourts.ca. 2022年5月22日閲覧。
  5. ^ 浅野邦雄 2018, p. 5
  6. ^ 芸術座『生ける屍』(1917年10月30日初演)の劇中歌。北原白秋作詞。
  7. ^ 永岡書店刊「おもしろ雑学百科」(ISBN 4-5220-1507-0)。レコードの発禁が出版法の対象とされるまでは治安警察法第16条によって禁止していた。
  8. ^ 著名作家の作品など大量に発禁『東京日日新聞』(昭和16年8月28日)『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p551 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  9. ^ 塙叡「日本歴史歳時記」『東京工芸大学工学部紀要. 人文・社会編』第21巻第2号、1998年、62-69頁、CRID 1050001202678853760ISSN 03876055NAID 110001165825 


「発禁」の続きの解説一覧

発禁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 00:17 UTC 版)

エログロナンセンス」の記事における「発禁」の解説

大日本帝国出版されるすべての出版物内務省警保局によって検閲が行われ、エロ・グロ・ナンセンステーマとする本は出版法基づいて雑誌新聞新聞紙法基づいて即座に発売禁止処分となった検閲はとても厳しいうえに、基準がよく解らず、江戸川乱歩のように発禁がわりと見えている作家だけでなく、出版前から「名著」と称えられ戦後には教科書掲載されることになる萩原朔太郎月に吠える』ですら、初版は発禁を食らった。 そのため、1920年代には、大手出版社では納本時の検閲先立って内閲」と呼ばれる事実上事前検閲制度導入されており、検閲官との協議の上ゲラ段階検閲引っかかりそうなところはあらかじめ伏字にしておくことで、発禁を逃れることにしていた。例え江戸川乱歩夢野久作擁する新青年』や『改造』は、伏字多かった。しかし、「内閲」を行っているのにもかかわらず改造1926年7月号が発禁を食らったため、出版業界大い反発する同年には日本文藝家協会中心に検閲制度改正期成同盟」が結成され浜口雄幸内務大臣直接面会して圧力をかけるなどした結果1927年に「内閲制度」が廃止されるおりしも普通選挙法施行もあって大正デモクラシー機運ピーク達していた時代であり、看板雑誌の発禁で経営悪化した改造社1926年円本刊行始め、社の経営建て直すとともに結果的に出版業界として民衆安価な本を供給する体制を整えることになるなど、後に中小出版社だけでなく大手出版社からも円本形態で発禁上等のエロ・グロ・ナンセンス本が乱発される背景として、このような検閲・発禁をものともしない出版業界自由な気風醸成されていたことが背景にあった。相変わらず検閲はとても厳しく自主規制伏字多かったが、例えば「伏字表」と呼ばれる紙が付属しており、これを参照することで伏字になっている部分埋められるなど、単に検閲屈するだけでなく、検閲対す何らかの策を弄していた出版社多かった一方検閲で発禁となった場合は、本当に発売できない。ただし、発売前に当局押収され市場に全く流通しなかったはずの「発禁本」が、実際大量に市場流通している現実がある。この時期制作された、エロ・グロ・ナンセンステーマとするほとんどの作品は、頒布会形式用いて秘密裏流通する地下本」の形式取って流通するか、もしくは検閲が済む前に発売してしまう「ゲリラ発売」の形式を取る。中には、本をあらかた売り切った後で検閲用の本を内務省納本し、押収される用に残しておいた少数在庫だけを押収してもらうという人もいた。「地下本」の頒布会として有名な相対会」が戦後公開したリストには、第一東京弁護士会会長豊原清作などの名が記されているなど、「地下本」と言っても相当な規模発行部数があり、また地下本を裁く法曹関係者ですら地下本の頒布会会員少なくなかったことが分かっている。 大手出版社でも、売れるとみると時機逃さないために「ゲリラ発売」してしまった例がある。例えば、平凡社江戸川乱歩の大ブーム合わせて刊行した江戸川乱歩全集』の付録犯罪図鑑』(1932年)が「風俗壊乱」の罪で発禁となった例がある。ブーム最盛期となる1932年頃には、平凡社新潮社と言った大出版社までが発禁上等でエログロ本を乱発した。 レコードに関してはこれを専門取り締まる法律無かったため容易に取り締まれず、「エロ歌謡」が大流行して公然とジャンルをなした。1934(昭和9年8月出版法改正が行われ、改正出版法第三十六条によってレコード正式に出版法に基づく検閲・発禁の対象となったが、しばらくは検閲緩かった。 1936年頃から検閲苛烈になり、治安警察法によるレコードの旧譜の発禁も行われた。発禁第1号として、漫才レコードが「ふざけすぎている」として発禁となった。さらに当時大ヒット曲の『忘れちゃいやョ』(1936年)が「安寧秩序ヲ紊シ若ハ風俗ヲ害スル」(治安警察法第十七条)するレベルエロさと判断され治安警察法適用されレコード回収された。これをきっかけに、レコード業界でもそれまで事後検閲に代わってレコード会社内務省協議による事実上事前検閲制度の導入に至る。 エロ・グロ・ナンセンスによって、出版法新聞紙条例で発禁になっても、最高刑が2年以下の禁固であり、それほどひどい刑罰を受けるわけではなかったので(普通は罰金で済む)、発禁本専門出版する人もいた。例えば、明治・大正・昭和にかけて発禁を食らい続け戦後GHQによって発禁を食らった宮武外骨のような大物もいる。さすがに梅原北明クラスになると官憲監視常時付き最終的に梅原国外へ逃亡する治安維持法有罪になると最高刑が死刑であり、裁判待たず特高による獄中拷問死などが引き起こされることもあった。ただし治安維持法は、非合法ではあってもエロ・グロ・ナンセンス地下出版には適用されなかった。また改造社左翼系の出版物で発禁を食らうことが多かったが(例え改造社小林多喜二の『蟹工船工場細胞』で1933年に発禁を食らっている)、これも単に出版法基づいてのもので、まして改造社江戸川乱歩などの本を発禁にもならずに普通に出版していた。このため、この時期エロ・グロ・ナンセンス文化は、「テロよりエロ」「アカよりピンク」として、左翼弾圧されることのバーター内務省黙認されていたとの説がある。(ただし、出版法第26条で「政体ヲ変壊シ又ハ国憲紊乱」するものと定義される社会主義出版物と、出版法第19条で「安寧秩序妨害シ又ハ風俗壊乱」するもの定義されるエログロナンセンス本との区別は、実際は必ずしも明確ではなくエログロナンセンス研究者である荒俣宏は『プロレタリア文学ものすごい』において、プロレタリア文学は「変態」「エログロ」だと主張している。) 1937年日中戦争開始からは戦中期となって検閲がさらに苛烈になり、エロ・グロ・ナンセンス出版許されなくなるだけでなく、かつてエロ・グロ・ナンセンス許容したような出版界自由な気風取り締まられるようになる1930年代に大ブーム起こした江戸川乱歩も、戦時中は『芋虫』が発禁となり、既刊もほとんど絶版になるなどの苦難受けた戦中期消滅したエロ・グロ・ナンセンス気風復活するのは、戦後アプレゲール時代を待たねばならないアプレゲール期のカストリ雑誌にはGHQによる検閲が行われたが、それでも昭和初期エロ・グロ・ナンセンス期と同様に自由な気風復活した日本国憲法施行後刑法175条によるエロ・グロ・ナンセンスへの弾圧続き例えば、戦前出版法違反逮捕され相対会小倉ミチヨ戦後活動再開したが、1957年刑法175条違反で再び逮捕されている)、エログロナンセンス時代文物まともに再評価できるようになるのは弾圧弱まった1970年代以後となる。1990年代にはついに『犯罪図鑑』が平凡社によって復刻され2010年代には当時の発禁書物国立国会図書館デジタルコレクションネット公開される時代となっている。

※この「発禁」の解説は、「エログロナンセンス」の解説の一部です。
「発禁」を含む「エログロナンセンス」の記事については、「エログロナンセンス」の概要を参照ください。


発禁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 17:17 UTC 版)

奇妙な果実 (小説)」の記事における「発禁」の解説

奇妙な果実』は、1944年3月20日(その発行のたった1週間後)、ボストンデトロイトにおいて、わいせつ言葉について告発によって発禁され、その本『#1 Bestseller』をボストンにおいて最初に禁止するようにした。ケンブリッジ警察署長ティモシー・オライリー(Timothy J. O'Leary)と「ボストン書籍販売者協会Boston Bookseller's Association)」の両者は、この本の禁止推奨しスミスにはその作品見直して「3行の」性的な言葉づかい削除することを求めた。ハーバード・クリムゾン(the Harvard Crimson)にある手紙は、次のように述べて、この本のボストンにおける禁止と、わいせつ主張批判している。「『奇妙な果実』における“反対出そう言葉”の使用は、ノーニーが“彼女の状況残酷さ”を克服するシーンと“彼女が知っていた残虐行為”の回想においてであり、この本を“わいせつとは逆の”ものにしている」。 また、1944年5月、この小説は、アメリカ合衆国郵便システム経由で州をまたいで郵送することが暫定的に禁止された。しかし、郵便システム通じて禁止は、3日間しか続かなかった。それは、当時ファーストレディであったエレノア・ルーズベルトに対して、彼女の夫に解禁促すことを出版社カーティス・ヒッチコック(Curtice Hitchcock)がうまくアピールしたからである。 デトロイトにおける禁止は、全米自動車労働組合デトロイト公営図書館Detroit Public Library)が、共に禁止アピールするために働いた後、くつがえされた。ボストンにおける禁止くつがえすために、マサチューセッツ市民図書館組合Massachusetts Civil Liberties Union)とバーナード・デヴォト(Bernard DeVoto)によって、ある試みが行われた。デヴォトは、『奇妙な果実』を「ハーバード・ロー書籍取次(the Harvard Law Book Exchange)」において誰でも購入できるようにした。これによって、訴追書籍取次に対して行われることになった販売店オーナーは、同書販売する有罪となることになった同書は、わいせつなものと見なされており、200ドル罰金課された。法廷をとりしきった判事地方裁判所判事アーサーP・ストーン)は、同書が「わいせつであり、若者モラルを壊す懸念がある」ことを注記した。この判例上位審にも適用され成功した。これによって、同書1990年時点においても「法技術的には」ボストンでは禁止されたままとなった。同市は、1945年、『奇妙な果実』の舞台演劇公演してまわることを許可したが、それは検閲されバージョン演劇が市の役人によって承認され後のことであった本の発禁について、スミス次のようにコメントした。「このような人たちは、『奇妙な果実のような本に恐怖感じどのように馬鹿げていても、それに触らない、そして触らせないようにするための口実固執する。」

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発禁

出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 23:36 UTC 版)

名詞

はっきん

  1. 止の

発音(?)

はっ↗きん


「発禁」の例文・使い方・用例・文例

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