軍備制限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 14:30 UTC 版)
兵力 ドイツの陸軍兵力は、1920年3月31日までに歩兵7個師団と騎兵3個師団以下、将校を含めて10万人以下とする。本条約締結から3ヶ月以内に20万人規模、歩兵14個師団、騎兵6個師団以下に縮小する。 ドイツの海軍兵力は、本条約締結から2ヶ月以内に1万5000人、うち下士官は1500人規模に縮小する。 参謀本部、それに類似する機関は禁止する。 国境警備隊は1913年以前より増員してはならない。 一般義務兵役は廃止し、志願兵制度のみを採用する。 兵の勤続年数は12年を限度とする。 下士官は総兵員定数の5%以下とする。 陸軍大学校等各種軍学校の生徒は兵員に算入する。 兵器 ドイツが国際連盟加盟を許されるまでは、兵器に関して以下の制限を設ける。 1920年3月31日までに以下の量まで削減する。砲弾数制限。口径10cm以下は一門につき1500発、口径10cm以上は一門につき500発まで 補充分として携行火器は25分の1、火砲は50分の1以下を許容範囲とする。 兵器、航空機を含む軍需物資の製造は連合国の許可を必要とする。 軍需材料の輸入禁止。 装甲車・戦車・潜水艦・毒ガス・化学兵器の輸入・製造を禁止、毒ガスについては研究も禁止。 兵器の貯蔵量は以下を限度とする小銃…84000丁 騎銃…18000丁 小銃・騎銃の弾薬は一丁あたり400発、合計4080万発。 重機関銃…792丁 軽機関銃…合計1134丁 機関銃の弾薬は一丁あたり8000発、合計1540万8000発。 中迫撃砲…63門、弾薬一門あたり400発、合計2万5200発 軽迫撃砲…189門、弾薬一門あたり800発、合計15万1200発 77ミリ野砲…204門、弾薬一門あたり1000発、合計20万4000発 105ミリ榴弾砲…84門、弾薬一門あたり800発、合計6万7200発 海軍 ドイツ海軍が保有できる艦艇は下記の制限以下とする。潜水艦はこれに含まれない。ドイッチュラント級もしくはロートリンゲン級戦艦…6隻 軽巡洋艦…6隻 駆逐艦…12隻 水雷艇…12隻 ドイツ港湾にある一切のドイツ国艦艇の所有権を放棄する ヘルゴラント、ラインラント等の戦艦8隻、軽巡洋艦8隻、駆逐艦42隻、新型水雷艇50隻を武装解除して2ヶ月以内に引き渡す。ただし、砲はそのままとする。 潜水艦はすべて連合国に引き渡す。新規の建造は商業目的であっても禁止する。 代艦を建造する場合は、以下の排水量を限度とする装甲艦…1万トン 軽巡洋艦…6000トン 駆逐艦…800トン 水雷艇…200トン 大戦中、北海に敷設した機雷を除去する。 航空 機雷除去任務のため、100機の航空機、1000人以下の兵員を保有できる。それ以外の航空機や部品は連合国に引き渡す。 連合国の航空機は、撤退までの間、ドイツ国内を自由に飛行・着陸できる。 航空機とその部品、航空機用エンジンの製造・輸入は禁止される。 その他 動員を禁止する。 バルト海の海路自由通航権を守るため、北緯55度27分から北緯54度、東経9度から16度の間に要塞を設置してはならない。航路図・海図を連合国に提出する。 現在のドイツ海岸線から50km以内の砲台は防御設備と認める。 ベルリン等にある大規模無線電信所は、非政治的な目的に限って使用を許可する。新規に大規模な無線電信所を設置してはならない。
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