貫徹力
貫徹力
貫徹力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 04:15 UTC 版)
砲弾の運動エネルギーで目標を貫徹する砲ではないため、迫撃砲で使用する弾種には通常「徹甲弾」は用意されない。このため、厚い防御を施された掩体や装甲車両など、ハード・ターゲットの撃破には不向きである。
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貫徹力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 05:46 UTC 版)
装甲を貫く力は、均質圧延鋼装甲(RHA:Rolled Homogeneous Armor)を貫ける厚さで表現される。RHA自身は21世紀の現在では古い装甲技術であるが、各兵器メーカーが既に良く知り尽くした素材であるために貫徹力を単純に比較するには適している。120mm滑腔砲で使用されるAPFSDSは、500-1,000mm程度のRHAを貫くことが可能となっている。 APFSDSの侵徹性能は密度に強く依存するため、鋼製の侵徹体は同じ長さのタングステン合金、劣化ウラン製の侵徹体と比較して、1/2程度の貫徹力である。また、劣化ウラン製の侵徹体は、1,600m/s程度の速度域ではセルフシャープニング効果によってタングステン合金製侵徹体より10%ほど貫徹力に勝る。一方、劣化ウランとタングステン合金の密度は同等であるため、より高速度域では両者の貫徹力は同等となる。 侵徹の物理で述べたように、APFSDSのような侵徹体が消耗する侵徹では、侵徹深さは衝突速度に対して上限が存在する。そのため、APFSDSにおいては、運動エネルギーあたりの侵徹深さを最大化するという観点では、高速度化は必ずしも最適ではなく、最適な速度が存在する。Odermattは、運動エネルギーおよびL/D比を一定とした時の侵徹深さの衝突速度依存性を計算した。その結果に基づけば、現用弾では1,500m/sec前後で着弾するが、将来高速弾が実現してもタングステン弾芯の場合2,000m/s程度で穿孔の効率は最大となり、侵徹深さは徐々に小さくなってゆく。劣化ウランの場合は1,600m/s強で穿孔の効率が最大となり、それ以上の速度域ではタングステン同様侵徹深さは小さくなる。 21世紀の現在、戦車が対戦車用として使用する砲弾はほとんどがAPFSDSである。同じ対戦車用の弾薬には成形炸薬弾(HEAT)があるが、対戦車用の砲弾として戦車砲に使用されることはあまりない。HEATは標準的な装甲板に対する侵徹力といった数値上はAPFSDSと同等の威力を示すが、現在の戦車に多く使われる複合装甲に対してはAPFSDSに比べて大きく劣るためである。 主要諸元表正式名口径[mm]L/D比侵徹体材料砲口初速[m/秒]侵徹力 [mm](RHA換算、距離2,000m、撃角0度)原開発国就役年BM-6 115 5 鋼鉄 1,615 236(U-5砲) ロシア(ソビエト連邦) 1961年 M735 105 10 タングステン合金・鋼鉄 1,501 318(L7砲) アメリカ合衆国 1970年代中盤 DM23(M-111) 105 10 タングステン合金 1,455 342(L7砲) イスラエル 1978年 DM33(M-413) 105 20 タングステン合金 1,465 413(L7砲; 推定) ドイツ 1987年(NATO) DM33(M-413) 120 20 タングステン合金 1,650 460(L44砲) ドイツ M464 76 15 タングステン合金 1,433 230(M32砲) アメリカ合衆国 1980年代後半 3BM48 125 22 劣化ウラン 1,700 600(2A46砲) ロシア 1991年 M829A2 120 18 劣化ウラン 1,750 700(L44砲) アメリカ合衆国 1993年 APFSDS-T Mk II 40 n/a タングステン合金 1,500 135※1,000m(L70砲) スイス 2001年 DM53 120 30 タングステン合金 1,650 650(L44砲)810(L55砲) ドイツ 2001年 M690A1 90 n/a タングステン合金 1,345 300以上 ベルギー 2002年 M1060A3 105 29 タングステン合金 1,560 460(L7砲) ベルギー 2004年 3BM69 125 n/a 劣化ウラン 2,050 1,000 (2A82砲) ロシア 2005年
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貫徹力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 23:55 UTC 版)
装甲貫徹力であるが、1945年(昭和20年)8月のアメリカ旧陸軍省の情報資料によれば、鹵獲した九六式十五糎榴弾砲の装甲貫徹能力の数値は一式徹甲弾を使用し、弾着角90度で命中した場合は射距離1,000yd(約914.4m)/4.0in(約101mm)、750yd(約685.8m)/4.4in(約111mm)、500yd(約457.2m)/4.7in(約119mm)、250yd(約228.6m)/4.9in(約124mm)となっている。また、タ弾(成形炸薬弾)を使用した場合の貫通鋼板厚は、陸上自衛隊幹部学校戦史教官室所蔵資料である近衛第三師団の調整資料『現有対戦車兵器資材効力概見表』によると180㎜となっている。(ただし、十五榴と表記してあるのみで砲の種類は不明。)
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