母親たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 07:01 UTC 版)
「新世紀エヴァンゲリオンの登場人物」の記事における「母親たち」の解説
碇ユイ(いかり ユイ) 声 - 林原めぐみ シンジの実母で、ゲンドウの妻。ゲンドウが人類補完計画に力を注ぐ原因の人物でもある。1977年 - 2004年、享年27。ゼーレを後ろ盾にした出自を持つ。公的に「EVA開発のための実験中の事故で死亡」とされているが、実際はEVA初号機に肉体ごと取り込まれて同一化している。 冬月とは京都の大学に在籍した時に知り合う。良くない噂の絶えなかったゲンドウと交際、後に結婚。セカンドインパクト後に息子を産み、人工進化研究所やゲヒルンといったゼーレ関連組織で優秀な研究者としてゲンドウと共に働いていた。サードインパクトを防ぐためのEVA建造に力を注ぎ、EVA初号機との接触実験の被験者も引き受けたが、その際の事故で肉体が消滅し、その魂のみを初号機の中に残すこととなった。 明朗な性格の持ち主で、人間に対する思考は前向きそのもの。「人類の生きた証を永遠に残す」というのがEVAに取り込まれ無限に生きる存在になった彼女自身の願いである。ゲンドウを「かわいい人」と呼ぶなどその人格にかなりの理解を持っており、周りからは交際を疎まれていたが、彼とは真っ当な相思相愛の関係だった。 漫画版では何度か作中での描写がある他、既に家庭を築いている兄が一人いる設定を追加されている。L.C.L還元時にゲンドウと再会した際は彼の今までの行いを悲しんだが、最後までゲンドウへの理解を示した上で、シンジの存在を快く思っていなくても親としての情があることを諭した。補完を否定したシンジの前にゲンドウと共に現れている。第14巻の描き下ろし「夏色のエデン」では彼女の大学生時代が描かれるが、明るく優秀である一方で少々抜けた所のある人物だったようである。この話において、学食でのゲンドウとの馴れ初めの他、彼女は視力が弱く元々は眼鏡を愛用していたこと、それにまつわる真希波マリとの交流が明かされた。 『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』では、ゲンドウとは中学生時代に出会い、カヲルの導きで彼と結ばれた過去が描かれている。 『碇シンジ育成計画』では生存しており、良妻賢母として夫と息子を支えている。 新劇場版では旧姓が「綾波」に改められている。エヴァシリーズの開発初期においてコアへのダイレクトエントリー方式を提案し、自らその被検体となった結果初号機に取り込まれた。『シン』終盤、シンジからネオンジェネシスの儀式を肩代わりし、シンジを現世に送り返す。 名前の由来はレイとの韻と、「唯」との掛詞。 赤木ナオコ(あかぎ ナオコ) 声 - 土井美加 リツコの母親。スーパーコンピューターシステム「MAGI」の開発者。MAGIの人格移植OSは彼女の人格がベースになっている。リツコの同級生達にもその名が知られ、冬月とも以前からの知り合いであった様子が描かれている。ゲンドウとは愛人関係だったが、ゲンドウの方は科学者としての彼女を利用するために関係を持っていただけであり、男女としての情愛は全くなかった。2010年没。 娘を彼女の祖母に預けて研究に没頭する生活を送り、娘とはもっぱら手紙での交流だった。セカンドインパクト後、ジオフロントに置かれた人工進化研究所においてゲンドウの元で働き、のちにMAGIを開発、しかしMAGIが完成したその日、1人目のレイから、ゲンドウがナオコについて「ばあさんはしつこい」「ばあさんは用済みだ」と話していたと聞かされ、彼女にユイの面影を見出し、逆上して絞殺。我に返った直後「母としての部分」を移植したMAGIに向かって投身自殺した。彼女の人格を移植したMAGIのうち、「女としての部分」を移植したカスパーはテレビ版第拾参話においては使徒イロウルのクラッキングに最後まで抗し、劇場版でリツコがMAGIごと自爆しようとした際にもリツコの命令を拒絶した。 MAGIの格納庫内部に多数の裏コードを付箋に書いて貼付けて残してあり、これが結果的に娘のイロウルとの戦いの手助けになった。そこに「碇のバカヤロー」と書かれた付箋がある。 名前の由来は庵野秀明の小学校時代の友人。 惣流・キョウコ・ツェッペリン(そうりゅう・キョウコ・ツェッペリン) 声 - 川村万梨阿 アスカの母親で、ゲヒルンの科学者。ドイツ人と日本人の混血。劇中一度も名前と顔は出ずシルエットのみ。1974年 - 2005年、享年31。 ユイ同様、エヴァンゲリオンへの接触実験を行うが失敗し、精神汚染により発狂、後に廃人同然となる。実は、その魂の大部分を後にEVA弐号機となるEVAの素体に残し、残余わずかの魂と肉体が弐号機からサルベージされた。入院中に女の子の人形を娘・アスカと思い込み、後にそれを道連れに縊死する。 漫画版では何度か作中での描写があり、ロングヘア・毛先に少々パーマがかかっている髪型をした女性として登場。夫とは、すでに離婚している。原作同様、大半の魂は弐号機に取り込まれており、戦略自衛隊のNERV侵攻の際アスカの精神と呼応し、アスカの復活を促した。 『碇シンジ育成計画』では、どこにでもいる母親の一人として登場しており、ユイ共々人工進化研究所の研究者としても登場。天然ボケな性格をしている。 名前の由来はドイツ海軍航空母艦「グラーフ・ツェッペリン」と、和田慎二の漫画のキャラクター。
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