検察に対する批判とは? わかりやすく解説

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検察に対する批判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 23:13 UTC 版)

松橋事件」の記事における「検察に対する批判」の解説

自白と矛盾する証拠の秘匿 再審開始決定決め手一つとなったのは、Aが自白の中で犯行後燃やしたとしていたシャツ左袖部分発見されたことであった。その左袖部分は、起訴直後1985年昭和60年2月14日には警察領置されており、その時点で、起訴状記載され確定判決認定した起訴事実破綻していた。この左袖部分確定審提出されていれば確定判決影響した可能性がある。にもかかわらず検察は、裁判その事実を伏せたままAの有罪主張し続けていた。それが意図的なものであったとすると、検察側の姿勢には大きな問題があるとされる門野博弁護士は、「捜査側は保管していた新証拠の『布片』にもっと早い段階気付き、『被告無罪だ』と立証すべきだった」と述べた検察は、再審請求審第一審で、「検察官が、本件シャツ確定審証拠として顕出しなかったのは、凶器巻き付けられ布切れ本件シャツ左袖であったとは断定できず、本件シャツ証拠として顕出する意味はないものと判断したからにすぎない」とする意見書提出している。これに対して弁護団雄弁護士は、「検察官は、被告人自白内容の一部明らかな虚偽を含むことを知り、その証拠持ちながら、確定審裁判所にはその証拠隠し裁判所被告人自白信用性慎重に吟味する機会奪った。これは被告人対す防御侵害であると同時に裁判中立公平性とそれへの国民信頼破壊でもある」と強く批判している。 再審開始決定に対する抗告 再審請求審は、4年超える歳月をかけた審理経て2016年平成28年6月30日熊本地裁再審開始決定下した。しかし、検察側は「原決定は、新規性のない証拠、あるいは明白性のない証拠を、新たに発見され無罪言い渡すべき明らかな証拠として再審開始決定をしているから、原決定取り消したうえで、本件再審請求棄却すべきである」として福岡高裁即時抗告。それが棄却されると、Aの年齢健康状態考慮して特別抗告ないよう求めていた弁護側の要請無視する形で最高裁特別抗告した。本来、特別抗告憲法違反判例違反理由でしか認められないにもかかわらず検察主張即時抗告審と大差がなく実質的に事実誤認の主張に過ぎなかった。 こうした検察側の姿勢は、「Aさんの命が燃え尽きることを狙った不当な先延ばしである」「寝たきりとなった老人の命が尽きて再審開かれずに済む状況期待していたのではないか」などの批判呼んだ実際、Aの成年後見人合わせて再審請求していたAの長男は、福岡高裁での即時抗告中に病死し、Aの長男による再審請求終了している。 再審はあくまで裁判やり直すものであり、検察側が有罪だと信じるのであれば再審改めてそう主張すれば良い諸外国では刑事事件検察の上訴を禁じる例もあり、少なくとも再審請求審においては検察側による即時抗告特別抗告制限加えるべきではないかとする主張もある。 こうした検察態度については、障害者郵便制度悪用事件反省立って最高検察庁2011年平成23年)に策定した検察の理念」に悖るものと批判されている。さらに、福岡高検検事として即時抗告審を担当したのは國井弘樹であったが、江川紹子は、障害者郵便制度悪用事件村木厚子を罪に陥れる一端担った國井に担当させたことについても、「冤罪つくった張本人に、別事件で無実訴える人の雪冤阻止する役割与えた検察組織には、『道義』という観念はないのだろうか」と批判している。

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検察に対する批判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:32 UTC 版)

田原総一朗」の記事における「検察に対する批判」の解説

著書戦後最大宰相 田中角栄〈上〉ロッキード裁判無罪だった』にてロッキード事件陰謀田中角栄無罪との陰謀論を展開。しかし、その内容誤解伝聞憶測だけで構成されていること、田原指摘している内容のほとんどがすでに反論されていること、事件当事者にちゃんと取材していなかったこと等により、徳本栄一郎らから内容破綻批判されている。 田原は、ロッキード事件の5億円の受け渡し場所は、当時前尾繁三郎パーティ開かれており不自然だ主張し詳しくは、ロッキード事件#不自然な金銭受け渡し所を参照)、現在でも、ロッキード事件冤罪であると主張している。 2007年6月リクルート事件についてのノンフィクション正義の罠 リクルート事件自民党-20年目の真実』を出版した田原は、現在、リクルート事件冤罪主張している。 2007年12月検察実態について、元検事田中森一との対談、『検察支配する悪魔」』を出版した2009年3月15日フォーラム神保町主催の緊急シンポジウム青年将校化する東京地検特捜部小沢第一秘書逮捕にみる検察暴走〜」に魚住昭郷原信郎佐藤優鈴木宗男平野貞夫二木啓孝宮崎学とともに参加した

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