伊勢湾・志摩半島・熊野灘の漁撈用具とは? わかりやすく解説

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伊勢湾・志摩半島・熊野灘の漁撈用具

名称: 伊勢湾・志摩半島・熊野灘の漁撈用具
ふりがな いせわん・しまはんとう・くまのなだのぎょろうようぐ
種別 生産生業用いられるもの
員数 6,879点
指定年月日 1985.04.19(昭和60.04.19)
所有者 財団法人東海水産科学協会海の博物館保管
所有者住所 三重県鳥羽市
管理団体名:
備考 海女道具233点,磯漁具279点,マグロ・サメ突具59点,捕鯨18点,網漁具829点,釣漁具2364点,タコツボ51点,ノリ養殖加工851点,製塩15点,海産加工365点,水揚販売179点,船13隻,船関係626点,漁具製作修理792点,漁業鑑札19点,信仰儀礼186
解説文: 三重県沿岸伊勢湾志摩半島熊野灘は、それぞれ海岸地形特色があり、魚介類富み多種・多様な漁撈法が営まれてきた。古代志摩の国は、朝廷伊勢神宮に海の御贄【みにえ】を貢進した。平城宮出土木簡中には、この地から「調」として貢進された海藻【わかめ】・【あわび】・熬海鼠【いりこ】などが見られる
 三重県では、明治十六第一回水産博覧会に際して三重県水産図解』を編纂し当時行われていた各種漁撈技術細密に図解したが、今日漁撈技術史資料として重要視されている。「海の博物館」のこの収集は、三重県沿岸のこれらの地域海女・磯漁・網・釣・突など各種漁撈法の用具、船及び関係用具加えて漁具製作修理海産加工水揚販売信仰儀礼などの用具網羅的収集したもので、『三重県水産図解』にも記されているような古い歴史をもつこの地方伝統的な漁撈技術をよく知ることができる。なかには『万葉集』にも詠まれ志摩海女の道具をはじめ、津の地曳網長さ一、〇〇〇メートル)、シビ建切網残存例の少な製の大型網)、イセエビトビウオなどをとる各種刺網浮子江戸末期以来墨書銘が多い)、コウナゴスクイ網(群集するコウナゴを掬う大型タモ網)、マグロ・サメ突の離頭銛、エビ型・イオ型などのイカ釣の擬似針、伊勢神宮供える堅塩を焼くカタメなどが含まれており、また、船では安楽島【あらしま】のボラ建切網の船、英虞湾あごわん】の海女船熊野祭の船などこの地方の特色ある漁船含まれている。海女道具中には魔除けの印の〓(ドウマン)、〓(セイマン)をつけた磯手拭や磯ガネがあり、信仰儀礼用具中には志摩漁家正月注連【しめ】縄につける蘇民将来子孫門、急々如律令」の木札がある。これらは古代中世信仰につながる呪文呪符である。
 この収集は、伊勢湾志摩半島熊野灘沿岸漁撈関係用具網羅するもので、質量ともに優れて重要である。



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