代表的な作家と歌とは? わかりやすく解説

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代表的な作家と歌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 22:43 UTC 版)

万載狂歌集」の記事における「代表的な作家と歌」の解説

長老(1535-1602) 本名永雄英甫 南禅寺禅僧 いつはりのある世なりけり 神無月貧乏神は身をもはなれぬ(冬6-263) 本歌いつはりなき世なりけり 神無月誰がことより時雨そめけむ(藤原定家本歌いつはりなき世なりせば いかばかり人の言の葉うれしからまし(古今集読み人知らず歌意神無月10月)は神様出雲に行くはずなのに、貧乏神離れてくれない松永貞徳(1571-1653)貞門派俳諧の祖 下記巻頭歌 さほ姫のすそ吹返し やはらかなけしきをそゝと見す春風(春1-1歌意春の女神佐保姫春風が吹く。裾がひるがえってやわらかな景色見える。 石田未得いしだみとく 1587-1669)本名左衛門 両替商 山人は冬ぞひもじさまさりけん あえ物もかれぬと思へば(冬6-274) 本歌山里は冬ぞさびしさまさりける 人目も草もかれぬと思へば(源宗于追記:『蜀山先生狂歌百人一首』(1843年)の替歌も有名。「山里は冬ぞさびしさまさりける やはり市中がにぎやかでよい」 布留田造/平郡寛文年間1673頃没か)本名池田正式 大和郡山藩士 ほとときすなきつるかたをながむれば ただあきれたるつらぞのこれる(夏3-110) 本歌ほととぎす鳴きつる方をながむれば ただ有明の月残れる(後徳大寺実定追記:他の替歌として、『万代狂歌集』(1812年)に四方赤良作「ほととぎす鳴きつるあとに あきれたる後徳大寺有明の顔」 樋口関月 秋山玉山(1702-1763)と交友があった事以外は不明 八はしを見んと思へど 高いびきかきつばたにて跡になり平(旅8-336) 出典伊勢物語8段 歌意業平かきつばたの歌を詠んだ八橋見よう思ったが、駕籠の中で眠って過ぎてしまった。 白鯉館卯雲はくりかんぼううん 1708-1783)本名木室朝濤(きむろともなみ) 幕臣 さびしさ抱えていとまやりにくし 火桶は老の妾同然(冬6-264歌意火桶老人にとって妾同然。ずっと抱えていたい。 元木網もとのもくあみ 1724-1811)本名渡辺正雄 画名高嵩松 湯屋 吹く風に(しらみ)こぼれて をみなへし落にきとても人にたかるな(秋4-182) 本歌:名にめでてをれるばかりぞをみなへし落ちにきと人に語るな(僧正遍昭歌意:しらみよ、風に吹かれて落ちても人にたかるな。 平秩東作へづつとうさく 1726-1789)本名立松懐之 馬宿煙草屋してまた おまえいつきなさるの尻 あかつきばかりうき物はなし(恋11-416) 本歌有明つれなくみえし別れよあかつきばかり憂きものはなし(壬生忠岑歌意夜明け遊女は、またいつ来てくれると言う。さるの尻のように真っ赤な言葉を。 山手白人やまてのしろひと 1737-1787)本名布施胤致(ふせたねよし)幕臣 さかづきを月よりさきにかたぶけて まだ酔ひながらあくる一(夏3-133本歌夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを のいづこに月宿るらむ(清原深養父歌意:月が傾くより先に杯を進め酔いながら一あけた。 算木有政 ( -1794)本名羽倉訓之 商? いただくや3合4合7合と 段々のぼるふじのさかづき(雑14-571)(『狂歌若葉集』にも重撰歌意:3合4合..と酒をいただこう富士の坂を3合4合..登るように。 朱楽菅江あけらかんこう 1740-1799)本名山崎景貫 幕臣 南無阿弥陀ふつとさとりし発心に鬼もさっそく滅無量罪(釈教16-723) 出典一念弥陀仏即滅無量罪(『一遍上人語録』) 歌意南無阿弥陀仏とふっとさとると鬼も無限の罪から救われるという。 花道つらね(1741-1806)市川團十郎 (5代目) 歌舞伎役者 たのしみは春の秋の月 夫婦なかよく三度食ふめし(雑14-600) 解説:この歌は幕末橘曙覧独楽52首につながる。(例:17首目「たのしみはまれににて児ら皆がうましうましといひて食ふ時」) 唐衣橘洲からごろもきっしゅう 1744-1802)本名小島謙之 田安家家臣 月見酒 下戸上戸の顔見れば 青山もあり赤坂もあり(秋5-223) 歌意月見酒をする人々の顔を見ると(悪酔いの)青い顔や赤い顔がある。 四方赤良よものあから 1749-1823)本名大田覃(ふかし) 別号南畝幕臣 この狂歌集の主編者後年蜀山人号する。 あなうなぎいづくの山のいもと背を さかれてのちに身をこがすとは(恋12-496)(『狂歌若葉集』にも重撰本歌来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ(藤原定家歌意裂かれる男女のように、うなぎも背をさかれて身をこがすとは。 鹿津部真顔しかつべのまがお 1753-1829)本名北川嘉兵衛 汁粉屋 しらのふる借銭の年つもり はらはで家も横にねにけり(冬6-283) 歌意借金がつもり、家が傾いた。借金踏み倒そう加保茶元成かぼちゃのもとなり 1754-1828)本名村田市兵衛 吉原大文字屋店主 いつのまにか色づきそめしほおづきを 人のちぎらんことをしぞ思ふ(恋12-472) 歌意ほおずきのようにいつのまにか色づいた娘を、人が契るのだろうな、惜しいなあ。 青陽 ( -1820本名浅山芦国 浮世絵師 ありあひの小さく見え茶碗より 盃ばかりよきものはなし(雑14-569) 本歌有明つれなくみえし別れよあかつきばかり憂きものはなし(壬生忠岑歌意酒よりよいものはない。 遊女たが袖 吉原大文字屋遊女天明4年土山宗次郎身請けされた。 わすれんとかねて祈り紙入れの などさらさらに人の恋しき(恋12-489) 本歌多摩川にさらす手作りさらさら何ぞこの児のここだ悲しき万葉集・東歌歌意忘れたいのに、あの人からいただいた紙入れを見るとますます人恋しい。 紀野暮詳細不明 見わたせば金もおあしもなかりけり 米櫃までもあきの夕暮(秋4-196) 本歌:見わたせば花も紅葉もなかりけり 浦のとまやの秋の夕暮藤原定家歌意:金も銭も米もない。 (読み人知らずおふじさん雲の衣をぬがしゃんのはだえが見とうござんす(雑14-532) 歌意富士山よ、晴れてほしい。おふじさん、衣を脱いでほしい。

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