マリナー10号
名称:マリナー10号(Mariner10)
小分類:水星探査
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1973年11月3日
運用停止年月日:1975年3月24日
打ち上げ国名:アメリカ
打ち上げロケット:アトラス・セントール
打ち上げ場所:ケープカナベラル空軍基地
国際標識番号:1973085A
火星や金星を多くの探査機が観測した後も、太陽に一番近い水星は未知の惑星でした。これは水星まで探査機を送り出すのには大きな速度(エネルギー)が必要なためでしたが、マリナー10号では初めて重力アシスト(スイングバイ)という方法で水星まで探査機を送るのに成功しました。これは惑星に接近して、その重力で探査機の速度を増す方法で、マリナー10号の場合は金星を利用し、ついでに金星の観測もおこないました。続いて水星に接近したマリナー10号は、水星の表面がクレーターで一面覆われていて月そっくりであることを示しました。マリナー10号は金星に水星(3回)と、複数の惑星を接近観測した初めての探査機となりました。
1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
幅1.38m、高さ0.46mの八角柱形で、高利得アンテナと2枚の太陽電池板を備えています。打上げ時の重量は503kgです。
2.どんな目的に使用されたの?
水星・金星の画像撮影、赤外線、紫外線、磁場、荷電粒子の観測です。
3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
初めて水星の表面の画像を送信しました。水星の磁場が地球の60分の1しかないことを観測。軌道の精密観測から水星の密度5.5g/cm3を確定しました。
4.打ち上げ・飛行の順序はどうなっているの?
1974年2月5日、金星まで5,768kmに接近、重力アシストで方向転換後、1974年3月29日に水星に到達し、最初の接近観測(703km)をおこないました。同年9月21日に第2回目の接近(4万8069km)、1975年3月16日に第3回目の接近(327km)をしました。
マリナー10号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/07 08:30 UTC 版)
マリナー10号 (Mariner 10) は1973年に打ち上げられたアメリカ航空宇宙局 (NASA) の宇宙探査機。マリナー計画の最終機で、マリナー9号からおよそ2年後に打ち上げられ、金星および水星を探査した。人類が初めて水星を調査した探査機であり、2008年にメッセンジャーが水星スイングバイ[1]するまでは水星に接近した唯一の探査機であった。また、複数の惑星を1機で探索した最初の探査機でもある。
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- ^ その後も何回かのスイングバイの後、メッセンジャーは水星の衛星軌道に投入された初の探査機となった。
- 1 マリナー10号とは
- 2 マリナー10号の概要
マリナー10号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/21 07:15 UTC 版)
マリナー10号は金星および水星の探査を目的とし、1973年11月3日に打ち上げられた。金星でスイングバイを行って軌道を変え、水星に向かった。二つの惑星に接近した初の探査機であり、また水星を訪れた初の(2008年までは唯一の)探査機でもある。
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マリナー10号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 06:20 UTC 版)
詳細は「マリナー10号」を参照 マリナー10号の主要な目的は、水星及び金星の大気、地表、物理的性質の観測である。9800万ドル以下の低費用のミッションであった。マリナー10号は1973年11月2日21時45分(PST)にケネディ宇宙センターから打ち上げられた。水星は太陽に近く軌道への投入が難しかったため、マリナー10号は太陽を周回した。目的地に達するため、探査機は金星の重力で加速し、1974年3月29日に水星を通り過ぎて太陽に向かった。これが、近い距離からの水星の初の観測となった。水星への接近後、マリナー10号は、水星が2周する間に1周する太陽軌道に入り、再び水星と出会えるようになった。これにより、ミッションが終了する前に探査機は、1974年9月21日と1975年3月16日の2度、水星とすれ違った。しかし、どのフライバイの時も水星の同じ側が照らされており、マリナー10号は水星の表面の45%しか撮影できなかった。ミッションは、燃料が尽きたことによって1975年3月24日に終了した。燃料のない探査機は制御できなかったため、送信機を停止する指令が送られた。 接近観測により、2つの重要なデータが得られた。探査機は、地球の磁場と非常によく似た水星の磁場を検出した。水星の自転は非常に遅かったため、これは驚くべきことであった。2つ目として、画像から、表面には多数のクレーターが見つかり、また大きな地殻運動の経験がないことが示された。かつて、磁場は地殻の融解によって生じると信じられていたが、この観測によってその考えは否定された。画像データからは、惑星の組成や年齢についても研究の機会を与えた。
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