ウィキという形態とは? わかりやすく解説

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ウィキという形態

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 05:59 UTC 版)

ウィキペディアへの批判」の記事における「ウィキという形態」の解説

ウィキペディアは、“誰にでも編集できる”というその性質、すなわちウィキであるがために、賞賛され、また批判もされた。司書学者、他の百科事典編纂者などの中には資料としての有用性が非常に低いとの批判もあった。多く大学講師たちは、学術的な論文の中ではどんな百科事典引用してはならず一次情報源を使うよう勧めている。ある大学プログラムいくつかの学校においては、名指しウィキペディア引用禁止されたこともあった。また、検索エンジン、特にグーグル検索最上位に常に上がる故、不正に企業PRの場として悪用する例、いわゆるステルスマーケティング利用する業者後を絶たないウィキペディア方針Wikipedia:検証可能性によれば記事中主張は、信頼できる情報源によって支持されるべきであり、さらに理想的に査読されたものであるべきであるとしている。 2007年現在ウィキペディア事実上指導者であるジミー・ウェールズは、どんな百科事典元来一次情報源としては不適切で、権威として信頼されるべきものではないと強調している。 ウェールズ2001年ウィキペディア立ち上げた際に共同運営者だったラリー・サンガーは、翌年プロジェクトから手を引いた。のち2007年に「Citizendium」を興したが、これはウィキペディアに“専門的知識能動的に軽視する「反エリート主義」の哲学がある”ためだとしている。 ニコラス・G・カーは、ウィキペディアのようなボランティアによるWeb 2.0プロジェクトを、「経済的に不利な立場おかれるプロフェッショナル仕事駆逐し最終的に社会に害をもたらす」と批判している。 インディアナ大学ブルーミントン校における2005年研究では、ウィリアム・エミーとスーザン・C・ヘリングウィキペディア対す正式な研究それほど多くはないことを示しウィキペディア社会的手段—すなわち、参加者たちの中核をなす人々問題がないかを監視する自己規範と、より幅広い文化から書かれることによる百科事典的な本文への期待—によってそれらの結果達成すべきであるとした。 オリバー・カムは、ウィキペディア内容決定する過程なされる合意形成信頼性懐疑的な考え述べた―「ウィキペディア真実ではなく合意コンセンサス関係するウィキペディアン全員から記述内容について賛同取り付ける事)を求めている。果てのない政治談話のように、残るのは最も大きくしつこい声だ (end result will be dominated by loudest and most persistent voices)」と(→Wikipedia:合意形成Wikipedia:論争解決ウィキアリティ)。 医師管理者のひとりジェームズ・ハイルマン(英語版)は、英語版ウィキペディア超越瞑想記事真偽を巡る争い巻き込まれ、「自分自身真実伝統的な科学方法沿った真実」のために数年戦った一般編集者興味を引くような問題ではなかったため、ハイルマン論争解決するための2度一般投票でも超越瞑想陣営負け、さらに上の権威である裁定委員会英語版)にこの問題2度持ち込んだが、ここでは問題真偽判断はできず、その人ふるまい礼儀正しさだけが問われたため、どうにもならなかった。最終的には、超越瞑想ページ姿勢不快感抱きながらも、超越瞑想陣営執筆者たちに根負けし降参した。彼は、「果てしなく我慢すれば、どの知識世界提示されるかを一つ集団変えることは実質的に可能です」と述べている。またハイルマンは、経皮的椎体形成術経皮的後弯矯正術。英:Percutaneous vertebroplasty、Kyphoplasty)の記事編集の際に、医療機器販売会社メドトロニック社に所属している執筆者干渉を受け、この会社有利になるような記述却下して以降ノートではハイルマンに対して差別的」などの批判書き込まれようになった。この批判行っていた人物メドトロニック社に所属していることが確認された。ハイルマンは、この記事の件でアメリカ人放射線医師のダグラス・ビーオールからある論文を読むことを勧められ当初それは善意アドバイス思われたが、ビーオールは2005年以降メドトロニック社に関わり少なくとも同社から15ドル(約1500万円)を受け取っていた。彼は、IMS Health英語版)やグラクソ・スミスクライン、アレクシオンファーマ(英語版)などの企業からコンタクト受けたことがあるが、中でもメドトロニック社による積極的なウィキペディア書き換え行為最悪ケースだったと述べている。ハイルマンによると、2008年から2013年にかけて医療関連記事編集者の数は40%も減少しており、人手不足の中でのステルスマーケティングの対応で、編集者コミュニティはより大切な仕事時間を割けなくなっているという。 ハイルマン超越瞑想戦い取材したカナダジャーナリストのマイケル・ハリス(英語版)は、ウィキペディア真のウィークポイントは、強みであるところの「民主的な衝動」にあり、「みんな版」の事実一律に正しく専門家の見解押しやられるようなシステムでは、企業政治的利害主導権握りかねない指摘している。ウィキペディア知的生産は常にどこかの強い党派性影響受けており、「この巨大な三次資料が、知的生産恥ずかしげもなく利用されるうになるとき、私たちが心配しなければならないのは、ひどいでっちあげでも、悪意のない間違いでもない世俗的な破壊問題でもない。(中略)心配しなければならないのは、ジェームズ・ハイルマンのような一個人努力よりも長生きする勢力利害なのだ。(中略私たち集団的な組み込まれ偏りは、将来世代に、人間理解に対してどんなに捉えがたい、気づきにくい変更もたらすだろう。」と懸念示している。

※この「ウィキという形態」の解説は、「ウィキペディアへの批判」の解説の一部です。
「ウィキという形態」を含む「ウィキペディアへの批判」の記事については、「ウィキペディアへの批判」の概要を参照ください。

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