ありさと関わる者たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 03:44 UTC 版)
「Wピンチ!!」の記事における「ありさと関わる者たち」の解説
八代暁名(やしろ あきな) 島根出身の少年。身長172センチメートル。小学3年生の時にアリサに下僕扱いされ、謎の手紙に導かれ復讐のためありさのクラスに転校してきた。基本的には標準語で話すが、時折島根弁が出る。右目付近に泣き黒子を持つ。小学生の時は非常に泣き虫で、「泣き虫(ナキムシ)」に数字をあてて764号とアリサから下僕ナンバーをつけられていた。泣きながらも自分より更に弱い存在である小犬を危機から救おうとする勇敢さを当時からアリサに認められていた。容姿は転校時に松田が「けっこういい感じ」、女装した際はエリカが「エリカよりキレイかも」と評していることから美少年でもあるようだ。ただ、基本的に仏頂面のことが多く、笑顔をめったに見せないため、暁名が転向してきた当初、ありさは始終にらまれていると勘違いをしていた。 どんな分野でもまるで敵うことのなかったアリサを超えて、敗北感を与えたいという復讐心を糧に努力と鍛錬を重ね、料理や勉強、スポーツなど何でも出来る文武両道の少年へと成長した。しかし、アリサには相変わらず敵わない上に、か弱く可憐なありさに対しては庇護欲と共に恋心を抱いてしまい、一人の少女の二つの人格の間で翻弄されていく。 小学生の時に捨て犬だった犬を拾い茶々丸と名付け、転校の際には茶々丸の仔であるトト丸を共に連れてきた。アリサを追うために、学期の途中で親元を離れ転校し一人暮らしをする、という中学生らしからぬ行動は当然のことながら親からは猛反発を受けたが、土下座して頼み込み成し遂げた。 頭の回転が早く、猪神の秘密にいち早く気づくなど、物語の重要な謎を追うのは主人公のありさより暁名の役目となっている。性格や言葉はぶっきらぼうだが、基本的に優しく面倒見がいいため、ありさや伊世からは何かと頼りにされやすい。トト丸 暁名の飼い犬で、本作のマスコットキャラクター。以前から暁名に飼われていた犬・茶々丸の息子。身長34センチメートル(二本足で立った状態で)。 二頭身にデフォルメされた可愛い小犬だが、伊世が油性マジックで太眉毛を書くと、劇中アニメ『ドラゴン拳白書』の主人公さながらの戦闘力を何故か発揮する。連載当時はトト丸の必殺技の募集が読者投稿で行われた。 猪神由貴(いのがみ ゆうき) ありさのクラスメイトの少年。女性的な美貌と柔和な物腰で、女子生徒から王子のように憧れを集め、ファンクラブまで存在する。いじめられているありさをよく助けていた。 暁名と同じく島根出身で、かつてアリサと暁名のクラスメイトであったと語るが、何故か二人の記憶には残っていない。当時は病弱で同級生の輪から外れており、厳格な親のもとで窮屈な生活をしていたため、強くて奔放なアリサに憧れ、強い執着を持っている。近藤学園に来たのも偶然ではなく、アリサの所在を調べ追って転校してきた。アリサに今も昔も気に入られている暁名を嫉妬から嫌っており、他の者には紳士的だが暁名に対してだけは刺のある態度で接する。 実は小学生の時は性別を偽り、女子児童として通学していた。そのためアリサたちには「女子のユキちゃん」の存在が薄っすらと残るのみで、「男の由貴」と結びつかなかった。また、当時アリサを無理に追って険しい道に入った結果、斜面を滑り落ち、位置から目立ちはしないものの一生残るような深い傷を耳元に負ってしまった一件から、アリサの転校直後に自身も私立の学校へと転校させられていたので、暁名とも同校生だった時期が短い。 猪神家は城のような豪邸に居を構える島根県下一の名家かつ茶道の家元であり、そのため古い風習も残っており、厄除けのために男子を15歳まで女子として育てるしきたりがあるので女として振舞っていた。また、女性特有の柔らかな動作を取得することが茶道を行う上でプラスに働くとも考えられていた。アリサに恋をするようになってから男としての自意識が強くなっていき、「病弱な女子」であるため、アリサに関わってもらえない我が身を厭っていた。中学1年生の時にアリサの定住先を突き止め、男の姿で再会したいと女装をやめ、「しきたりを破った者は災いの卦が去るまで別の土地で暮らさねばならん」という教えのもとで実家で暮らすことができない身となった。 再会した“河合ありさ”からアリサの人格が失われていたため、下僕たちに会わせればアリサを復活させられるかと思いつき下僕たちに謎の手紙を送りつけた張本人である。いじめられているありさを庇う日々のうちに彼女にも好意を持っていったが、アリサを一番に愛する気持ちは変わらなかった。 全てがアリサに発覚した後には、それまで語呂合わせでつけていたため「1号」がいなかったアリサの下僕ナンバーワンの座をもらい、同級生たちの輪に入れなかった小学生時代から前進した。 最終話では暁名が亜里沙に本当の気持ちを伝えたことに怒りをあらわにし、彼にボールをぶつけた。 『猪神家の一族』では弟の美紀貴の電話で相談している。その時は暁名を「友達(の家)」と扱っていた。 河合伊世(かわい いよ) ありさの兄。中学3年生で15歳。ありさと容姿が似ており、男子としては発育不良気味で身長も妹と同じ158センチメートル。 不器用なありさの代わりに家事は主に彼が担当する。性格はかなり子供じみており、熱烈な愛犬家で暁名から勝手にトト丸をかかりきりである。小学生の時は島根の学校で、病弱なために同学年の遊びの輪に加われず孤立気味だった女児“ユキちゃん”の遊び相手をよくしてあげており、彼女に淡い初恋を抱いていたが、その正体が猪神由貴であることには最後まで気づかされなかった。 番外編で判明するが、かつて、暁名の飼い犬の茶々丸に「かっこよくしようと思って」と油性マジックで落書きをしたところ、描いたのはアリサだと暁名に勘違いされ、何の罪もない犬にイタズラするなんてひどい、と普段は内気な暁名を激昂させることになり、二人の関係に亀裂を入れさせてしまった。つまり伊世は、ありさの多重人格の原因を作った張本人である。
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