鷲ヶ岳 (岐阜県) 概要

鷲ヶ岳 (岐阜県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/10 16:30 UTC 版)

概要

第四紀前期の120万-107万年前ごろに形成された古い火山で、現在は浸食が進み火山の原型は残っていない[6]古生代から新生代の地層を基盤とし、それを新規安山岩が覆っている[5]ひるがの高原の南東に位置する[7]。山頂部はクマザサで覆われている[3][8]山岳リゾートとして開発され、西斜面にはスキー場ゴルフ場があり、ニューパークひるが野には別荘地があり避暑地となっている。西山腹の鷲ヶ岳スキー場には、ボーリングによる鷲ヶ岳温泉の施設がある[9]

山名の由来

山名の由来は、「1221年承久3年)7月に藤原(鷲見)頼保が勅命によって、この近くに棲む大2羽を退治して献上した」(鷲見大鑑)という伝説による[10][7][3][注釈 1][5][8]。以後この雲ヶ峰が鷲ヶ岳がと呼ばれるようになったとされている[3]。山麓には、高鷲町、鷲見川、鷲見、向鷲見、大鷲などの「鷲」を冠する地名が多い。

登山道

各方面からの登山道がある。残雪期に南側の白尾山から稜線伝いに登られることもある。登山道の周辺にはクマザサが生い茂っていて、コブシブナなどの広葉樹林が点在する[11]。山頂からは、白山大日ヶ岳御母衣湖北アルプス御嶽山などが眺望できる[8][12][11]

鷲ヶ岳スキー場からのルート
鷲ヶ岳スキー場 - 三等三角点(1,403.12m、点名は桑ヶ洞) - 一服平(四等三角点、1460.43m、点名は一ぷく平) - 顕彰堂 - 鷲ヶ岳[3][5][8]
桑ヶ谷林道からのルート
桑ヶ谷林道 - 一服平 - 顕彰堂 - 鷲ヶ岳[13]
一色国際スキー場からのルート
一色国際スキー場 - 林道 - 北東尾根 - 鷲ヶ岳[3][5][8]
立石キャンプ場からのルート
立石キャンプ場 - 北尾根 - 鷲ヶ岳

地理

南北に尾根が延びその東側が高山市荘川町(旧荘川村)、山頂から西に尾根が延びその北側が郡上市高鷲町(旧高鷲村)、その南側が郡上市白鳥町(旧白鳥町)である。明治初年ごろまで鷲ヶ岳と烏帽子岳との鞍部を通り、高山市荘川町一色と郡上市明宝寒水(かのみず)奥の宮を結ぶ「荘川道」が利用されていた[5]

周辺の山

両白山地大日ヶ岳の東南東に位置し、尾根の南側には白尾山がある。

山容 山名 標高[1][2]
(m)
三角点等級
基準点名[1]
鷲ヶ岳からの
方角と距離(km)
備考
白山 2,702.17  一等
「白山」
北西 29.9 両白山地の最高峰
日本百名山
大日ヶ岳 1,708.87  一等
「大日ケ岳」
西北西 13.9 日本二百名山
鷲ヶ岳 1,671.48  三等
「鷲ヶ岳」
0 飛騨高地
日本三百名山
白尾山 1,612.46  三等
「白尾」
南 2.4 しらおスキー場
烏帽子岳 1,625.25  二等
「奥住」
東南東 2.5 めいほうスキー場

源流の河川

以下の主な源流の河川日本海伊勢湾へ流れる[14]。日本海側の庄川太平洋側の長良川との分水嶺となる山。

  • 一色川 - 庄川の支流
  • 鷲見川、阿多岐川 - 長良川の支流

スキー場

道の駅大日岳から望む鷲ヶ岳と西斜面にあるスキー場

周辺には以下のスキー場がある。

交通・アクセス

岐阜県道316号鮎立恩地線岐阜県道321号ひるがの高原線が西山腹を通過していて、「やまびこロード」と呼ばれている。その西山腹を東海北陸自動車道が通り高鷲インターチェンジが最寄りのインターチェンジである。西山麓を通る国道156号道の駅大日岳からこの山を望むことができる。周辺の山域には林道が敷設されている[14]


注釈

  1. ^ 1991年平成)3年6月に、鷲ヶ岳スキー場からの登山道上の一服平に、藤原頼保公鷲退治顕彰の石碑が設置された。

出典






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