香料 調合香料

香料

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/15 02:56 UTC 版)

調合香料

各種の天然香料・合成香料を混ぜて作った香料[2]。あるいは製品としての香料[3]

用途

フレーバー

フレーバーは、飲料菓子、調味食品などの食品から、歯磨剤洗口剤などのオーラルケア商品、タバコなどに用いられる。

添加の目的

フレーバーの添加の目的は大きく分けて二つある。

  • 着香
無香の飲食物(砂糖水、ガムベース、寒天など)に好ましい香りや味を付ける。
  • 矯臭
食品の製造過程で付いてしまった臭いを隠したり、より好ましい香りに改善したり(マスキング)、失われた臭いを補ったりする。

香料の形態

またフレーバーが添加される食品の性質も多岐にわたるので香料の形態もいくつかある。

  • 水溶性香料
エタノールグリセリンなど水に溶解するもので希釈された液体香料で、清涼飲料水など水分量の多い飲食物に使用される。
  • 油溶性香料
油脂プロピレングリコールなど油に溶解するもので希釈された液体香料で、焼き菓子やスープなど油脂を含む飲食物に使用される。
  • 乳化香料(エマルジョン)
乳化剤を含む液体香料で、必要な量の香料が溶解しないときなどに使用される。
  • 粉末香料
香料をデキストリンなどの担体に吸着させたもの、あるいはアラビアガムなどの賦形剤とともにいったん乳化した油溶性香料をスプレードライヤーなどの装置で噴霧乾燥したもので、錠菓やスナック菓子などに使用される[4]

フレグランス

フレグランスは、香水化粧品などのフレグランス製品から、石鹸シャンプーなどのトイレタリー用品、芳香剤線香などの日用品、工業用プラスチックゴムなどに練り込まれるなど、人の口に入るもの以外の全ての香料について使われる。

食品を模した日用品(例えばイチゴの匂いの消しゴムなど)にはフレーバーではなくフレグランスが用いられる。

フレグランスが添加される対象はほとんど無香のものが多いので目的としては着香が大部分である。しかし次亜塩素酸系の漂白剤のように不快な刺激臭を持つ対象に対してはそれを隠す目的で香料が添加される。

世界の主要な香料メーカー

かつては、10億ドル規模の6つの多国籍企業があったが、ジボダンが2007年にクエスト・インターナショナルを買収した。新しい香料分子はこれらの大企業によって作られる[5]

かつて存在した香料メーカー


  1. ^ https://www.jffma-jp.org/profile/statistics.html
  2. ^ 香料講座 - 調合香料”. 日本香料工業会. 2024年7月15日閲覧。
  3. ^ "調合香料". ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. コトバンクより2024年7月15日閲覧
  4. ^ 光琳選書3『食品と香り』清水純夫・角田一・牧野正義編著 2004年 光琳 ISBN 4-7712-0024-6
  5. ^ ルカ・トゥリン 著 『香りの愉しみ、匂いの秘密』 山下篤子 訳、河出書房新社、2008年






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