電池 物理電池

電池

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/26 00:37 UTC 版)

物理電池

「物理電池」とは、などの物理的なエネルギーを電気エネルギーに変換する電池である。 以下に物理電池の分類を示す。

揚水発電

「揚水発電」は、位置エネルギーを利用した蓄電方法であり、高低差の違う2箇所の大型貯水池を利用して、送水時に発生する運動エネルギーを電力に変える蓄電方法である。

太陽電池

「太陽電池」は、光エネルギーを直接、電気エネルギーに変換する電池であり「光電池」とも呼ばれる。

熱電池

「熱電池」は、熱エネルギーを直接、電気エネルギーに変換する電池である。

原子力電池

「原子力電池」とは、放射性同位体放射性崩壊を起こす際に発生する原子力エネルギーを電気エネルギーに変換する電池である。

歴史

世界

日本

名称

一次電池と二次電池
一次電池 (primary cell) と二次電池 (secondary cell) の「一次」「二次」は電池の使用開始時における操作に由来する。すなわち、一次電池は電極構成材料を組み上げた時点で、両極間に起電力が発生するため、すぐに電池として利用することができる。しかしながら、二次電池は両極の構成材料の電位差が低く、外部から充電を行うことによって初めて使用可能な起電力を生じさせることが一般的である。電池が発明された当初は安定な直流電源を使用することが難しく、一次電池を用いて二次電池を充電していた。従って「すぐに使える電池=一次電池」に対して「充電してから使える電池=二次電池」となった。
電池
日本語の「電池」は「電気」の「池」であるが、必ずしも電気を蓄えていなくても「電池」という名称が使われている。
組電池
「パック電池」とも呼ばれ、単電池をニッケルのような金属板と熱収縮フィルムで固定したもの[7]

注釈

  1. ^ 電池では還元反応が起こる正極側を「カソード」と呼び、酸化反応が起こる負極側を「アノード」と呼ぶが、電気分解では逆に陽極を「アノード」、陰極を「カソード」と呼ぶので注意が必要である。
  2. ^ 電位窓が高いことを「電気窓が広い」と呼ばれる。
  3. ^ 起電力は電池に何も接続されず電流が流れていない状態での端子電圧を示す。
  4. ^ 端子電圧=起電力ー過電圧=起電力ー(抵抗過電圧+活性化過電圧+濃度過電圧)と表せる。
  5. ^ ただし年次を証明する明確な資料は確認できず[5]、1885年とも伝わる[6]

出典

  1. ^ 電池とは”. コトバンク. 2021年1月11日閲覧。
  2. ^ a b c d 梅尾良之著、『新しい電池の科学』、講談社、2006年9月20日第1刷発行、ISBN 4062575302
  3. ^ トヨタ、村田製、TDK...大注目の全固体電池!早くもシェア争奪戦 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社”. ニュースイッチ by 日刊工業新聞社. 2023年7月15日閲覧。
  4. ^ マクセル、京都に全固体電池量産体制 6月から出荷 - 化学工業日報 電子版”. 化学工業日報 電子版 - 化学工業をコアに周辺産業を網羅する「化学工業日報 電子版」のWebサイトです (2023年5月7日). 2023年7月15日閲覧。
  5. ^ “屋井先蔵”. でんきの礎 (電気学会) 6: 24-25. (2013-03-10). http://www2.iee.or.jp/ver2/honbu/30-foundation/data02/ishi-06/ishi-2425.pdf. 
  6. ^ 吉田和正 (2007-03-30). “一次電池技術発展の系統化調査”. 国立科学博物館 技術の系統化調査報告 第9集 (国立科学博物館): 173. http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/036.pdf. 
  7. ^ 「組電池」 - BAYSUN


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