ヤマボウシ ヤマボウシの概要

ヤマボウシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 08:50 UTC 版)

ヤマボウシ
ヤマボウシの花(6月)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ミズキ目 Cornales
: ミズキ科 Cornaceae
: ミズキ属 Cornus
亜属 : ヤマボウシ亜属 Benthamidia
: ヤマボウシ C. kousa subsp. kousa
学名
Cornus kousa Buerger ex Hance subsp. kousa (1865)[1]
シノニム
和名
ヤマボウシ(山法師)
英名
Kousa Dogwood
Japanese Flowering Dogwood

名称

和名ヤマボウシの由来は、中心に多数の花が集まる頭状の花序を法師(僧兵)の坊主頭に、花びらに見える白い総苞片を白い頭巾に見立てたもので、「山に咲く法師」(山法師)を意味するといわれている[6][7][8][4]

果実が食用になりクワの実に見立てたことから、別名でヤマグワとよぶ地域も多く[9][7][10]、赤い実からヤマボウ(山坊)[11]やヤマモモ(山桃)[11]、実の味からワランベナカセ(童泣かせの意)[11]の地方名でよばれるところもある。実の形からついたと思われる別名に、ダンゴギ(団子木)、ヤマダンゴ(山団子)、ダンゴバラ(団子薔薇)、ダンゴボク(団子木)、シゾウアタマ(地蔵頭)というものもある[12]

ヤマボウシの日本一の名所といわれる箱根[13]では昔「クサ」と呼ばれていたので学名種小名kousa とつけられた[8]

ヤマボウシの花言葉は、「友情」とされている[14]

分布・生育地

日本では本州東北地方南部から、四国九州琉球諸島が南限で[15][9]、国外では朝鮮半島中国の原産地に分布する[14]。山地や野山の林内などにふつうに見られ[16][10]、やや湿った林縁に生える[17]。植栽では北海道でも育ち、札幌市周辺が北限となり、耐寒性ではハナミズキよりも強い[15]。庭や公園に植えられる[18]


  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cornus kousa Buerger ex Hance subsp. kousa ヤマボウシ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年1月2日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Dendrobenthamia japonica (Siebold et Zucc.) Hutch. ヤマボウシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月2日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Benthamidia japonica (Siebold et Zucc.) H.Hara ヤマボウシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月2日閲覧。
  4. ^ a b c d e 亀田龍吉 2014, p. 56.
  5. ^ 井上辰雄 監修、日本難訓難語編集委員会 編『日本難訓難語大辞典』遊子館、2007年1月。ISBN 4-946525-74-2 [要ページ番号]
  6. ^ a b c d e 菱山忠三郎 1997, p. 30.
  7. ^ a b c d e 西田尚道監修 志村隆・平野勝男編 2009, p. 197.
  8. ^ a b 高橋秀男ほか 2012, p. 645.
  9. ^ a b c d e f g 山﨑誠子 2019, p. 192.
  10. ^ a b c d e f g h i 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2012, p. 85.
  11. ^ a b c 辻井達一 1995, p. 268.
  12. ^ a b c 辻井達一 1995, p. 269.
  13. ^ 高橋秀男ほか 2012, pp. 642, 644.
  14. ^ a b c d e f g h i 田中潔 2011, p. 136.
  15. ^ a b c 辻井達一 1995, p. 271.
  16. ^ a b c d e f g 山﨑誠子 2019, p. 193.
  17. ^ a b c d e 平野隆久監修 1997, p. 258.
  18. ^ a b 林将之 2008, p. 67.
  19. ^ a b c d e f 正木覚 2012, p. 108.
  20. ^ a b c d e f g h 辻井達一 1995, p. 270.
  21. ^ 菱山忠三郎 1997, p. 31.
  22. ^ 長谷川哲雄 2014, p. 79.


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