ホンダ・インスパイア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/21 02:46 UTC 版)
4代目 UC1型(2003年 - 2007年)
ホンダ・インスパイア(4代目) UC1型 | |
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後期型(2005年11月-2007年12月) | |
後期型リア | |
概要 | |
別名 | 米国名:ホンダ・アコード(7代目) |
製造国 | 日本 |
販売期間 | 2003年6月 – 2007年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 4ドアセダン |
駆動方式 | FF |
パワートレイン | |
エンジン | J30A型:3.0L V6 SOHC i-VTEC |
変速機 | 5速AT |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーン |
後 | ダブルウィッシュボーン |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,740mm |
全長 | 4,855mm |
全幅 | 1,820mm |
全高 | 1,455mm |
車両重量 | 1,530-1,580kg |
その他 | |
生産工場 | 埼玉製作所(狭山市) |
販売期間中の新車登録台数の累計 | 3万789台[9] |
2003年(平成15年)6月18日にフルモデルチェンジした。姉妹車だったセイバーとはこの代で統合された。目標月間販売台数は2,000台。先代に引き続いてサッシュドアを持つセダンボディを踏襲するものの、ボディは北米仕様のアコードのものをベースに開発された。そのため、2代続いてきたアキュラブランドとの連携はこの代からは解消された[注釈 2]。それに伴い、生産も米国オハイオ州メアリズビル工場から国内の埼玉県狭山市にある埼玉製作所に戻された。
コンセプトは先代から大きく変わらないものの、より高級車的な方向へ性格づけされ、乗り心地も若干柔らかく設定されている。この代の最大の特徴は、エンジンの「可変シリンダーシステム(VCM)」や「ドライバー支援装置(HiDS)」などの新機構が採用されていることにある。グレードは、「アバンツァーレ(AVANZARE)」,「30TL」及び「30TE」の3種に整理され、最上グレードの「アバンツァーレ」に各種新機構が搭載されている。
エンジンは先代にあった2.5Lが廃止され、J30A型のみとなった。このエンジンに採用された「VCM」は、低負荷時に後側のバンク(3気筒)を休止させ、250PSの高出力と低燃費とを両立した。組み合わされるトランスミッションは、先代と同様の5速AT(Sマチック付き)。シーケンシャルモード選択時には、よりスポーティな走りを実現するため気筒休止されず、常時6気筒燃焼となる。このJ30Aエンジンは、3000ccクラスでは珍しいレギュラーガソリン仕様となっている。
また、7代目アコードにも採用された「HiDS」は、フロントに設けられたレーダーで自動的に前方の車両との車間距離を保つ「IHCC」、前方の車両との衝突を自動に回避する「CMBS」及び、フロントに設けられたC-MOSカメラ画像を基に車線を認識し車線維持をアシストする「LKAS」を統合したシステムである。この機能は、アコードやインスパイアを皮切りに、その後登場する4代目レジェンドやミニバンのオデッセイ、エリシオンやクロスオーバーSUVのCR-Vなど、ホンダの上級車に随時搭載されている。
2004年11月には、付着した水滴を蒸発させ、雨天時の良好な視界を確保するヒーテッドドアミラーを標準化。また新ボディカラーも追加。
2005年5月には、30TEをベースに運転席パワーシートと電動ランバーサポート、木目調パネルを標準装備した特別仕様車「30TEリミテッド」を設定。
2005年11月4日にマイナーチェンジを実施し、フロントグリルの変更とリアを大幅に変更し、テール部分は横長から台形風に変更されテールランプをLED化とした。
2007年11月に生産終了[10]。在庫対応分のみの販売となる。
2007年12月に5代目にバトンタッチして販売終了。
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前期型(2003年6月-2005年11月)
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前期型リア
注釈
- ^ 3ナンバー仕様登場の際にはバランサーを廃し、電子制御液体封入マウントで対処していた。
- ^ プラットフォームは共通化されてはいるが、アキュラ・TLには専用のボディが与えられ、新たに日欧向けのアコードが北米ではアキュラブランドに追加された。
- ^ この数値は上位車種の4代目レジェンド前期型よりも10mm大きい。翌2008年(平成20年)、レジェンドのマイナーチェンジによる全長拡大(4,930mm→4,985mm)が行われるまでの間、下位クラスの車種が上位クラスの車種よりも車体寸法が大きいという逆転現象が生じていた。
- ^ 世界金融危機 (2007年-)により、2008年12月にアキュラの日本導入計画の白紙撤回を発表[1]
出典
- ^ “アコードインスパイア”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月21日). 2020年1月21日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第38号3ページより。
- ^ 『ホンダ アコード/ビガーシリーズをフルモデルチェンジ 4ドア系は「アコード」に加え「アスコット」を新発売 上級小型車として新たに4ドア・ハードトップ「アコード・インスパイア」と「ビガー」をそれぞれ発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、1989年9月13日 。2022年1月1日閲覧。
- ^ 『3ナンバー専用ワイドボディに2.0l及び2.5lエンジンを搭載したインスパイアとビガーを新発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、1992年1月29日 。2022年1月1日閲覧。
- ^ “アコードインスパイア(ホンダ)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月21日). 2020年1月21日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第48号15ページより。
- ^ “インスパイア(ホンダ)1995年2月~1998年9月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月21日). 2020年1月21日閲覧。
- ^ “インスパイア(ホンダ)1998年10月~2003年5月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月21日). 2020年1月21日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第68号9ページより。
- ^ “インスパイア(ホンダ)2003年6月~2007年11月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月21日). 2020年1月21日閲覧。
- ^ “インスパイア(2007年12月~2012年10月)”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月21日). 2020年1月21日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第86号15ページより。
- ^ “The 40th Tokyo Motor Show 四輪車展示車両ラインアップ”. 本田技研工業. 2024年3月3日閲覧。
- ^ “インスパイア(ホンダ)のカタログ”. リクルート株式会社~date=2020-1-21. 2020年1月21日閲覧。
- ^ “2018年北京モーターショーで中国専用電気自動車「理念 EV CONCEPT」を世界初公開”. 本田技研工業 (2018年4月25日). 2018年7月3日閲覧。
- ^ “东风Honda全新概念车INSPIRE Concept亮相北京车展” (簡体字中国語). 東風本田汽車 (2018年4月25日). 2018年7月3日閲覧。
- ^ “售价18.28-24.98万元 东风Honda全新旗舰轿车INSPIRE上市发布” (簡体字中国語). 東風本田汽車 (2018年10月25日). 2018年11月11日閲覧。
- ^ “ホンダ インスパイア が6年ぶりに復活、アコード 新型ベースで…北京モーターショー2018”. レスポンス(Response.jp). 2020年3月8日閲覧。
- ^ “东风本田INSPIRE正式上市 售18.28万-24.98万元--人民网汽车--人民网”. auto.people.com.cn. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “ホンダ「新型セダン」初公開! “超イケ顔”な新型「インスパイア」は内装も“超オシャ”!? 中国・揚州で発表”. くるまのニュース (2023年7月3日). 2023年7月6日閲覧。
固有名詞の分類
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