タークス・カイコス諸島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/01 00:08 UTC 版)
行政区画
6つの地区(District)から成る。
地理
バハマ諸島の南40 kmに位置している。タークス諸島とカイコス諸島からなり、40の石灰岩で出来た島々からなる。うち8つの島に人が定住している。多くはサンゴ礁の平坦な島々で、樹木や表土がほとんどなく、土が少ないせいで、沈泥の量も少ない。
1990年6月にカイコス諸島のノース・カイコス島、ミドル・カイコス島およびイースト・カイコス島の沿海一帯はラムサール条約登録地となった。一帯は潮間帯の藻類の干潟、砂州、塩湖、マングローブ、ラグーン、シンクホール、湿地が多く、ウミガメ、魚類の生育場およびフラミンゴなどの水鳥の餌場となっている。一帯は特にハシグロリュウキュウガモの重要な生息地であり、石灰岩の島々にはイグアナが生息している[3]。
経済
経済は主に漁業で塩の採掘、海綿、アサの輸出で栄えていたが、現在は観光とオフショア金融で栄えている。
交通
諸島には鉄道は無く、延長121 kmの公道はあるものの、うち舗装されているのは24 kmに過ぎず、97 kmは未舗装である。また、主な港湾はグランドターク島とプロビデンシアレス島にある。諸島には飛行場が7ヶ所あり、うち4ヶ所は舗装された滑走路を持っている。この4ヶ所のうち、3ヶ所は2,000 m、残り1ヶ所は1,000 m長の滑走路がある。残り3ヶ所の飛行場は、未舗装の滑走路であり、2ヶ所は1,000 m長であるものの、残りの1ヶ所はかなり短い滑走路である。
住民
住民は主に、白人と黒人の混血ムラートが63 %、黒人が33 %である。白人も少数いる。特殊技術を持つ島民の多くは、バハマで仕事を探す。ハイチから来た難民も居るが、社会の貧困層を形成している。
宗教はプロテスタントがほとんどで、うちバプテストが41 %、メソジストが19 %、英国国教会が18 %である。
文化
プロビデンシアレス島では、自ら群れを離れて人と交流するようになった野生のバンドウイルカのジョジョで有名である。群から離れ一頭で暮らし「はぐれイルカ」となったジョジョは、ナチュラリストのディーン・バーナルとの交流を15年に渡り、ディーンが「信頼できる友」と呼ぶ関係を築いてきた。
音楽
バハマと文化的に近く、タークス・カイコスのリップ・ソーと呼ばれる音楽は、バハマのキャット島を中心とした伝統音楽であるレークン・スクラップとの共通性が高い。
スポーツ
サッカー
タークス・カイコス諸島では、イギリス本土と同様にサッカーが最も人気のスポーツとなっており、1999年にサッカーリーグのプロヴォ・プレミアリーグが創設された。タークス・カイコス諸島サッカー協会によって構成されるサッカータークス・カイコス諸島代表は、FIFAワールドカップやCONCACAFゴールドカップ、並びにカリビアンカップには未出場である。
クリケット
クリケットも人気スポーツである[4]。人気のあるグランドターク島とサウスカイコス諸島で年間を通じて行われる[4]。1980年代には、ニュージーランドからの訪問チームや英国の軍艦の訪問チームもあり、定期的に試合を行っていた[4]。タークス・カイコス諸島クリケット協会 (TCICA)も1980年代に設立され、2002年に国際クリケット評議会に加盟した[4]。
- ^ a b c d “TURKS AND CAICOS ISLANDS”. 中央情報局 (2020年10月23日). 2020年11月3日閲覧。
- ^ “About/The Turks and Caicos Name”. Visit Turks & Caicos. 2020年11月3日閲覧。
- ^ “North, Middle & East Caicos Islands | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2002年1月1日). 2021年4月12日閲覧。
- ^ a b c d Turks and Caicos Islands 国際クリケット評議会 2023年10月1日閲覧。
固有名詞の分類
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