ガンダムウォーネグザ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/14 15:28 UTC 版)
概要
ガンダムウォーネグザ(以下、「ネグザ」という)は、旧GWのシステムを変更し、2011年10月21日に発売が開始され、2017年1月31日にサポートを終了した。
旧GWのカードも一定の条件の下で使用が可能であるが、実際はほとんど使用できない状態にあった(後述)。
ロールコストの導入
旧GWでは、国力さえ発生していれば、基本的にいくらでもカードのプレイ(カードの使用、配備等)が可能であった。そのため、戦況にあった目当てのカードを引けるかどうか、そのためのデッキ構築をしているかが勝敗のウェイトを占めていた。他方、ネグザではカードと能力をプレイする際にコストを支払わせることで、手札のカードを自由にプレイすることができなくなった。他のカードゲームにもよく見られるので目新しさは感じないが、ガンダムウォーは1ターンが複数のフェイズ・ステップに分かれており、それぞれのカードの使用可能領域がワンパターンではないので、戦況の見極めが非常に難しい。さらにはカード特有の効果も多いため、カードをプレイする順番やタイミングが非常に重要になる。ロールコストの導入は、ガンダムウォー独自の難しさと楽しさを生み出している。
紫国力の単色化と一部勢力の再振り分け
旧GWでは、紫の指定国力を持つカードは、任意の色にコストを支払わせることが可能(混色カードの場合は例外、詳細はガンダムウォー#カードの色参照)だが、ネグザでは紫の指定国力を持つ単色カードのプレイルールが変更された。指定国力が紫であるカードは、紫以外のカードにロールコストを支払わせる場合は、ロールコスト値の倍で支払わなければならない。紫単色以外のデッキのプレイ条件が厳しくなる。また、紫の指定を含む混色勢力は、ネグザ移行に伴い廃止されることになった。
- ネグザより新規参入の『機動戦士ガンダムAGE』『ガンダムビルドファイターズ』が前述の紫単色勢力に編入された。
- 紫混色勢力の廃止・ガンダムAGEのカードの紫への振り分けとともに、旧GWでは、主に紫混色勢力に属する『機動戦士ガンダム00』のカードは、青、緑、赤、黒4色のデュアルカードと紫の単色カードを中心として、再度振り分けを行っている。
- 例:ガンダムエクシアやその関連のカードは、旧GWの「紫のデュアルカード」から「青と黒のデュアルカード」が変更された。
- また、宇宙世紀系の一部勢力が細分化されたため、旧GWと色が異なる勢力が多数存在する。下記は一部の例:
- アルビオン隊:(『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』)青→黒
- リガ・ミリティア(『機動戦士Vガンダム』):青→赤
- ネオ・ジオン(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』):赤→緑
- 死の旋風隊(『機動戦士クロスボーン・ガンダム』):赤→黒
- スペースアーク隊:(『機動戦士ガンダムF91』):青→赤
- クロスボーン・バンガード:(『機動戦士ガンダムF91』):赤→黒
出典作品概念の導入
旧GWでは、機体・人物の出典作品はカードの色配分以外、ゲームの基本進行に影響しない。しかし、ネグザではクルセイドシステム(以下、クルセイド)とほぼ同様、シリーズ作品毎に、1つの属性で設定される。カードの属性は、様々なカードのテキストに影響する。デッキを属性において統一する構築(1作品のみを採用する構築)は、多属性構築よりも、強力なテキストの発動が容易である。
Gのルールの変更
旧GWは、基本GカードなどのG(ジェネレーション)カードの枚数が、カードをプレイするためのプレーヤーの国力を表す。そのため、基本Gカードはデッキ構築に必須であった。 しかし、ネグザは、クルセイドと同じく、カードを逆向きに配置することで全種類のカードをGとして扱うことが可能となった。そのため、プレーヤーはデッキの大部分を占めていたGカードの代わりに、ユニットカード等の別種のカードを用いてデッキを構成することが可能になったことで、デッキ構築においてより戦略性、個性を追及することができるようになった。
旧ゲームからのカード調整
既存能力の一部調整
旧GWから存在していた「高機動」「サイコミュ」「範囲兵器」など特殊能力やACEのルールの変更、リングエリアの廃止など、旧GWでは一部能力を弱体化(強化)という細部な調整が行える。
旧カードの使用制限
公式環境では、ネグザの新規カードプール不足の為の救済措置として、ガンダムウォーのカードも使用可能なフォーマット「GWフォーマット」が設立されたが、ガンダムウォーのカードに対する、非常に厳しい使用制限がある。
既存のガンダムウォーのカードは、「Gのプレイ」以外の方式として運用する場合、必ずコストに応じた追加の手札コストを「使用不能カードとしてゲームから除外する」ゲームを根底から覆すデメリットがあり、旧カードを使用したプレイヤーは必ずデメリットを負うことになる。新カードと全く同じ能力のカードであっても旧カードは全てこのルールが適用される。 また、手札コストを払ってでも有用な効果を発揮するカードは全て禁止カードとなり一切大会で使用することができない。 これにより勝利を目指すゲームとしては旧カードは使用する意味が全くなくなりゲーム環境としては事実上の使用制限となった。
なお、2013年以降の公式大会では、ネグザのカードのみが使用可能な公式・公認大会しか開催しないことから、ガンダムウォーのカードは事実上使用できない状態となっている。
サイクルコードによるカード使用制限の導入
カードの下部のカードナンバーに、A、Bなどの文字が存在する、それがサイクルコードである。サイクルコードを採用する公式・公認大会では、「最新弾のサイクルコードやサイクルコードを持たないカード以外、2種類までのサイクルコードのカードのみで使用可能」という追加制限が存在する。
サイクルコード変更の週期について、ネグザ発売直前の初期公式情報では、半年週期(1弾分)で変更予定だったが[1]、ネグザ発売の約1年後に1年週期(2弾分)で変更する。
なお、他のサイクルの発売期間に過去のサイクルの追加カードの発売が行われる場合がある。
参加作品
旧GWのみで参加の作品はこのリストに含まれず、☆印はネグザより新規参入の作品。
- 『機動戦士ガンダム』(劇場版及び小説版含む)
- 『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』
- 『機動戦士ガンダム0080』
- 『機動戦士ガンダム0083』
- 『機動戦士Ζガンダム』(劇場版含む)
- 『機動戦士ガンダムΖΖ』
- 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』
- 『機動戦士ガンダムUC』
- 『機動戦士ガンダムF91』
- 『機動戦士Vガンダム』
- 『機動武闘伝Gガンダム』
- 『新機動戦記ガンダムW』
- 『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』
- 『機動新世紀ガンダムX』
- 『∀ガンダム』
- 『機動戦士ガンダムSEED』
- 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』
- 『機動戦士ガンダム00』
- 『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』
- ☆『機動戦士ガンダムAGE』
- ☆『ガンダムビルドファイターズ』
- ☆『ガンダム Gのレコンギスタ』
- ☆『ガンダムビルドファイターズトライ』
- ☆『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
- 『モビルスーツバリエーション』(MS-X含む)
- 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』
- 『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』
- ☆『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』
- 『ガンダム・センチネル』
- ☆『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』
- 『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム』
- ☆『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』
- 『機動戦士ガンダムSEED MSV』
- 『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』
- 『機動戦士ガンダム00外伝』
- 『SDガンダム GGENERATION』シリーズ
- ^ ネグザレポート第15回(サイクルコードについて)
- ^ 該当カードの先行紹介で『新たに確認された高機動タイプの機体。ヴェイガンの指導者デシル・ガレットが搭乗し、恐るべき速度と攻撃力でガンダムに迫り、窮地へと追い込む。その戦闘力はタイタスをも退けるほど。』という記述があるが、このカードの公開時点では上記の内容が全て本編に未登場である。
- ^ 旧GWでは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の放送に合わせて、作品単エキスパンションの発売も行われている。(ただしそれ以前に『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダム ギレンの野望』、『機動戦士ガンダムSEED』など作品単エキスパンションがある)
- 1 ガンダムウォーネグザとは
- 2 ガンダムウォーネグザの概要
- 3 旧GWからの移行について
- 4 基本ルール
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