アルコール 法律

アルコール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 01:00 UTC 版)

法律

日本では法律上、多くのアルコール類は、燃料・危険物として扱われる。

  • 消防法1948年7月24日–)危険物貯蔵施設に関する法律
    第三章 危険物
    第十条 指定数量以上の危険物は、貯蔵所(車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所(以下「移動タンク貯蔵所」という。)を含む。以下同じ。)以外の場所でこれを貯蔵し、又は製造所、貯蔵所及び取扱所以外の場所でこれを取り扱ってはならない。ただし、所轄消防長又は消防署長の承認を受けて指定数量以上の危険物を、十日以内の期間、仮に貯蔵し、又は取り扱う場合は、この限りでない。
    一定数量以上のアルコール類は危険物第四類アルコール類の規定にしたがった貯蔵施設で保管しなくてはならない。
  • ただし、消防法において危険物を定義する同法別表第一では、第4類危険物「アルコール類」は炭素原子が3個以下で一価の飽和アルコール(メタノール・エタノール・プロパノール)と規定されており、ブタノールは同「第2石油類」、エチレングリコール・グリセリンは同「第3石油類」として規定されている。

その中で、エタノールは飲用される場合、市民の安全・公序良俗を守るために、薬物として扱われ規制される。

また、飲用のエタノールは酒税法の対象とされ高額な税金がかかる為、工業用などでは添加物を加えて飲用不可の状態としたもの(変性アルコール)が流通される。

アルコキシド

アルコールのヒドロキシ基からプロトンを除去したアニオンが金属とつくる塩はアルコキシド (alkoxide) と呼ばれる。アルコールヒドロキシ基の酸性度が小さいので、一般に強塩基性を示し、強い求核剤でもある。金属としてはアルカリ金属とくにナトリウムカリウムが利用される場合が多い。ただし、メタノールエタノールなど比較的酸性度の大きい場合はマグネシウムが利用される場合もある。

主なアルコール類

メタノールとエタノール

構造が単純で一般的なアルコールに、メタノール(メチルアルコール)、エタノール(エチルアルコール)が挙げられる。

低級アルコール

芳香族のうち、フェノールはベンゼン環にヒドロキシ基を持つものの、一般的なアルコールとは区別される。芳香族アルコールと言った場合は、ベンジルアルコールのようにベンゼン環に直接結合しないヒドロキシ基を持つアルコールを指す。

高級アルコール

脂肪族アルコールとも言い、通常炭素数6以上[1]、あるいは8~22以上のものを指す。炭素数が多いほど親水性が弱まる[1]。主に天然の脂肪や油脂を加水分解して得られる。ここでの高級とは値段が高いとか、品質が良いという意味ではない。

アルコキシド


  1. ^ a b c d e f g h i "アルコール". 岩波理化学辞典 (第3版増補版第3刷 ed.). 岩波書店. 5 November 1982. p. 48.
  2. ^ "第一化合物". 岩波理化学辞典 (第3版増補版第3刷 ed.). 岩波書店. 5 November 1982. p. 768.
  3. ^ "グリコール". 岩波理化学辞典 (第3版増補版第3刷 ed.). 岩波書店. 5 November 1982. p. 361.
  4. ^ "グリセリン". 岩波理化学辞典 (第3版増補版第3刷 ed.). 岩波書店. 5 November 1982. p. 363.
  5. ^ Zeitlicher Hintergrund von japanischen Fremdwörtern - Edo – Zeit - (PDF) (13頁、獨協大学
  6. ^ 資源局の標準用語 今回一定して発表さる 督府官房調査課 川角道夫氏談台湾日日新報 1931年4月3日 - 1931年4月5日)






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