羊膜類とは? わかりやすく解説

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ようまく‐るい〔ヤウマク‐〕【羊膜類】

読み方:ようまくるい

脊椎動物のうち、胚の時期羊膜をもつもの。爬虫(はちゅう)類・鳥類哺乳類含まれる


有羊膜類

(羊膜類 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/08 16:27 UTC 版)

有羊膜類
Amniota
地質時代
石炭紀 - 完新世現代
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
階級なし : 爬形類 Reptiliomorpha
階級なし : 有羊膜類 Amniota
学名
Amniota
Haeckel, 1866
和名
有羊膜類
羊膜類
下位分類

有羊膜類(ゆうようまくるい、英語: Amniota)あるいは羊膜類(ようまくるい)は、爬形類に属する脊椎動物の一群である[1]

四肢動物のうち、発生の初期段階に羊膜を持つものの総称。を持たないことから無鰓類とも呼ばれる。

有羊膜類が分岐して、爬虫類哺乳類が生まれた。有羊膜類そのものは両生類には分類されない。分岐分類では有羊膜類も両生類に内包される。

起源

石炭紀後期に四肢動物類両生類から進化した。両生類の中からは陸上産卵する系統が何度も進化しているが、羊膜はこうした系統のひとつで、陸上に生みつけられた卵黄の多い大型卵の中で、胚の呼吸を容易にする呼吸器官として進化したと考えられている。

羊膜の存在によって、陸上で大型の胚が呼吸することが容易になったのみならず、陸上において、羊膜腔という、生理的にホメオスタシスのコントロール下に置かれた空間の中で胚が発生することが可能になり、発生プロセスにおいて外界の環境変動から胚を保護することが、より容易になった。さらに、卵殻の進化によって水分の蒸散が抑えられ、また発生に必要な水分の貯蔵庫として保水性の強い卵アルブミンから成る卵白が進化したことによって、水辺以外にも棲息範囲を広げることが容易になった。

有羊膜類は、両生類から石炭紀の後期、約3億1200万年前に分岐した[2]

有羊膜類は、初期に竜弓類単弓類の2系統に分化した。後に竜弓類の系統から爬虫類が、単弓類の系統から哺乳類が生まれた。

羊膜形成のプロセス

祖先的な状態では、有羊膜類はに守られたを産む。卵の中で、神経胚期以降に胚体外域(側板)の細胞が持ち上がって羊膜褶を作る。それが胚体の上方で融合して羊膜となり、閉ざされた空間(羊膜腔)を作る。またこのとき他の胚膜(漿膜、尿嚢、卵黄嚢)なども作られる。

霊長類などでは、羊膜腔の作り方がやや異なっている。羊膜褶を作ることなく、胚盤胞の外胚葉部分に、最初から空所として現れ、その空間が増大して胚を包み込んでいく。

有羊膜類の中には卵胎生(ヘビ・トカゲの一部)になったものや、胎生(哺乳類)になったものもある。

分類

†は絶滅

出典

  1. ^ Sues, Hans-Dieter. "Amniotes, diversification of." Encyclopedia of Evolutionary Biology (2016).
  2. ^ Benton M.J. and Donoghue P.C.J. 2006. Palaeontological evidence to date the tree of life. Molecular biology and evolution. 24(1): 26–53. [1]

関連項目

外部リンク


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