放射性とは? わかりやすく解説

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ほうしゃ‐せい〔ハウシヤ‐〕【放射性】

読み方:ほうしゃせい

物質放射能をもつこと。また、その性質


放射性

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放射能

(放射性 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/20 00:08 UTC 版)

放射能ほうしゃのう: Radioactivity)とは、放射性同位元素放射性崩壊を起こして別の元素に変化する性質(能力)を言う[1]。なお、放射性崩壊に際しては放射線の放出を伴う。


注釈

  1. ^ 日常会話やマスコミ等において「放射能を浴びる」「放射能に汚染される」などの誤用が一般に定着し常用されている。ここでいう「放射能を浴びる」とは放射性物質から放出される放射線を浴びることを意味し、「放射能に汚染される」とは放射性物質に汚染される事を意味している。
  2. ^ なお、原子核は電気的に中性な中性子と正電荷を持つ陽子からなる。中性子と陽子を合わせて核子と呼ぶ。
  3. ^ あくまで原子核の種類を核種というのであって、単に核種といった場合は放射能を持たない安定同位体も含まれている[2]
  4. ^ ウランやトリウムといった自然界に存在している原子核の放射能を天然放射能といい、核爆発や原子炉などの核反応で人工的に作り出されたプルトニウムやセシウムの一部の同位体などの放射能を人工放射能ということもある[3]
  5. ^ 1896年にアンリ・ベクレルにより発見され、マリ・キュリーにより命名された[4]
  6. ^ 原子力電池ではこの熱エネルギーを電気エネルギーに転換して利用する。
  7. ^ 放射能は壊変毎秒 (decay per second ; dps) または壊変毎分 (decay per minutes ; dpm) で表されることもある。
  8. ^ 放射能研究の当初は標準単位がなくアーネスト・ラザフォードも独自の単位を使用していた。そこで、標準となる単位の必要性を感じていたラザフォード自身が基準委員会の委員長となり、1910年の第一回国際放射線学会にて 1 g のラジウムが持つ放射能を単位とした1キュリー (Ci) が定義された。その後、1974年にSI単位として国際度量衡総会でベクレルを採択し1975年から国際標準として用いられている。日本においては法改正がなされた1989年からベクレルが公式使用されている。
  9. ^ たとえば、ある物質が 1 Bq の放射能を持つとは毎秒 1 個の原子が放射性崩壊により崩壊しているということである。
  10. ^ 1 kg あたりの放射能として比放射能という目安もある。
  11. ^ ただし、原子核が崩壊する時に放射線を放射するが、1個の原子核が崩壊するときに1個の放射線が出てくるとは限らない。さらには、出てくる放射線の種類やエネルギーなどの確率が異なることがある。この確率を分岐比という[5]
  12. ^ なお、ある物質が 1 モル (mol) だけあれば、それを構成する分子の個数はアボガドロ定数 NA = 6.02214129 × 1023 個である。
  13. ^ ただし、毎秒370億個のラジウム原子が崩壊(3.7×1010Bq)してアルファ粒子を放出するという値は古い値であり、現代における正確な値は3.61×1010Bq である。そのため、放射能の単位としてのキュリー (Ci) と放射性物質のラジウムの間に直接の関係はなくなってしまった。[6]
  14. ^ 放射線障害を防止するため、法令により、人体が被曝する放射線の量(線量)に限度が設けられており、放射性物質を取り扱う場合はこの値を超えないようにする必要がある。また放射性物質を取扱う施設の仕様、放射性物質の購入・保管・廃棄の管理、汚染の管理、管理被服や放射線防護服、保護具の着用も法令や施設の内規で定められている。

出典

  1. ^ 草間(2007) p. 99.
  2. ^ J.E.BRADY・G.E.HUMSTON著 『ブラディ一般化学 下』若山信行・一国雅巳・大島泰郎訳、東京化学同人、1992年、863頁。ISBN 4-8079-0348-9
  3. ^ 長倉三郎ほか編、『岩波理化学辞典 』、岩波書店、1998年、項目「放射能」より。ISBN 4-00-080090-6
  4. ^ 物理学辞典編集委員会編、『物理学辞典三訂版』、培風館、2005年、項目「放射能」より。ISBN 4-563-02094-X
  5. ^ 大塚徳勝・西谷源展 『Q&A放射線物理 改訂新版』、共立出版、2007年、152-155頁。ISBN 978-4-320-03453-2
  6. ^ 原子核工学(1955) p. 23.
  7. ^ 大塚徳勝・西谷源展 『Q&A放射線物理 改訂新版』、共立出版、2007年、152-155頁。ISBN 978-4-320-03453-2
  8. ^ アルファちゃん”. 2012年10月22日閲覧。[リンク切れ]


「放射能」の続きの解説一覧

放射性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 04:49 UTC 版)

劣化ウラン弾」の記事における「放射性」の解説

劣化ウランは、主体占めウラン238ウラン濃縮過程取りこぼされウラン235、それらの子孫核種からなっており、放射能を持つ放射性物質である。劣化ウラン比放射能は14.8 Bq/mgであり、天然ウランの25.4 Bq/mgと比較すると約6割と低い。

※この「放射性」の解説は、「劣化ウラン弾」の解説の一部です。
「放射性」を含む「劣化ウラン弾」の記事については、「劣化ウラン弾」の概要を参照ください。


放射性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 09:26 UTC 版)

トリウム」の記事における「放射性」の解説

トリウム半減期長いアルファ線源であり、外部被曝より内部被曝リスクが高い。体内に入ると、肺、膵臓肝臓について発癌危険性がある。国際がん研究機関 (IARC) は、トリウム232とその崩壊生成物を「ヒトに対して発癌性がある」Group 1に分類している。

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放射性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/30 08:12 UTC 版)

硝酸ウラニル(VI)」の記事における「放射性」の解説

消防法危険物第1類酸化性固体として規制を受ける。また原子力基本法核原料物質として定められている。またウランの同位体はいずれ放射線発するので放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律放射性同位元素)等の規制を受ける。 また、235U 等を天然存在比上の高濃度に含む場合は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律核燃料物質としての規制を受ける。 硝酸ウラニル(VI)α崩壊するので、霧箱などでα線観測出来るとされている。また、α線蛍光物質励起したり(カナリーガラス)、イオン化により炎を安定化する機能があるが、今日では硝酸ウラニル(VI)をその目的使用することは少ない。 硝酸ウラニル(VI)は他のウラン化合物比べ水溶性が高い特徴を持つため、核燃料精錬再処理での抽出プロセスにおいてこの物質変換して化学的な精製を行うことが多い。また、1999年東海村JCO臨界事故原因となったのはこの物質である。

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放射性

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 10:53 UTC 版)

名詞

放射 ほうしゃせい

  1. 物質放射能を持つ性質

発音(?)

ほ↗ーしゃせー

「放射性」の例文・使い方・用例・文例

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