snRNPとヒトの疾患
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/04 09:44 UTC 版)
「核内低分子RNA」の記事における「snRNPとヒトの疾患」の解説
snRNPとsnoRNP (核小体低分子リボヌクレオタンパク質) の研究を通じて、多くの重要な疾患についてより良い理解が得られるようになった。 脊髄性筋萎縮症 – SMN1 (survival motor neuron-1) 遺伝子の変異は、脊髄の運動ニューロンの変性と重度の筋消耗を引き起こす。SMNタンパク質はSmクラスのsnRNPと、おそらくはsnoRNPや他のRNPも組み立てる。脊髄性筋萎縮症は6000人に1人が影響を受け、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに次いで2番目に大きな神経筋疾患の原因である。 先天性角化異常症(英語版) – 組み立てられたsnRNP中の変異が、皮膚、爪、粘膜の異常な変化を示す、この稀な症候群の原因となることが判明している。この疾患の最終的な影響にはがんや骨髄不全が含まれる。この症候群は、ジスケリン(英語版)、テロメラーゼRNA、テロメラーゼ逆転写酵素 (TERT) を含む、複数の遺伝子の変異によって引き起こされることが示されている。 プラダー・ウィリー症候群 – この症候群は1万2000人に1人が影響を受け、極度の空腹、認知機能と行動の問題、筋緊張低下と低身長を示す。父方の15番染色体上、母方の染色体が発現しない領域の欠失と関連している。この領域には、セロトニン2C受容体のmRNAを標的とする脳特異的snRNAが含まれている。
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