屈折地震探査法
【英】: seismic refraction method
同義語: 屈折法
地中を伝播{でんぱ}する弾性波は地層境界で反射・屈折の現象を起こす。屈折波のなかには、地層境界に沿って伝播し、伝播中、再び屈折波を出し続ける波がある。こうして地表に戻った波を観測し、地層境界の深度や形を算出する方法を屈折法という。屈折法は、原理的に比較的浅い構造に適している。経験的には、解明しようとする構造深度の 4 倍以上の測線をとらなければならないといわれている。例えば、100m の深度に関しては 400m 以上の測線を必要とするといわれる。そのため、近年のように 1,000 ~数千 m の深部の石油を探鉱しようとすると、地表の測線長は 10km 以上も必要となり、これに伴って火薬量も著しく多量となる。したがって、深部の石油探鉱には適当ではない。しかし、反射法とは異なって、対象としている地層の弾性伝ぱ速度が比較的精度良く求められるので、堆積盆地{たいせきぼんち}の周辺部などを主にして利用されることも少なくはない。つまり、このような場所では、基盤岩が浅くなっているとともに、堆積盆地の下部地層が地表近くに上がっていることが多いから、屈折法でも構造の形や形成地層の弾性波速度を求めやすいのである。海域においては、ソノ・ブイと呼ばれる受振器と無線送信機を内蔵したブイを固定しておき、船がエア・ガンなどで発震しながら測線上を移動して屈折記録を観測する方法もとられている。 |

屈折法

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