原発性中枢神経リンパ腫
【概要】 普通、悪性リンパ腫はリンパ節から発生することが多いが、エイズでは特に脳に原発することが多い。EBウイルス感染B細胞の腫瘍化とみられる。すでに他の病気でエイズを発症している場合が多いこと、早期診断が難しいことなどの悪条件が重なり予後は不良である。
【症状】 占拠された脳の部分症状、頭痛、発熱、痙攣、麻痺、言語障害、意識障害など。
【診断】 (1) 確定診断は生検組織による病理診断。(2) 臨床的診断はCT、MRIなどの画像診断法により診断する。補助的には脳脊髄液の細胞検査など。トキソプラズマ脳症との区別が難しい。

原発性中枢神経リンパ腫の治療
【治療】 治療は生存期間を伸ばすためと言うよりも、QOL改善のためである。標準的な治療は全脳への放射能照射に、脳浮腫軽減のためにステロイドの短期併用を行なう。寛解率は20-50%であるが、再発率も高い。大量メソトレキセートなど全身的な抗癌剤の使用も試みられている。すでに進行したHIV感染症であることが多いため、長期生存は少なく、平均生存日数は290日である。

中枢神経系原発リンパ腫
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