オゾン層
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/13 00:33 UTC 版)
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オゾン層(オゾンそう、英: ozone layer、ozonosphere)は、地球の大気の層の一つ。
定義
地球の大気中でオゾンの濃度が高い部分のことである[1]。オゾンは、高度約10–50 kmほどの成層圏に多く存在し[2]、特に高度約25 kmで最も密度が高くなる[1]。
一般的には、大気中のオゾンの9割が存在する成層圏の高濃度オゾン帯を指し、高度10–50 km付近とされる[3]。以下、いくつかの定義を挙げる。
- 高度10–50 kmの成層圏
- 国連環境計画 (UNEP) のQ&A集[4]、およびそれを基に作成された環境省の資料[3]など
- 高度15–60 km
- アメリカ気象学会の用語集による[5]
- 大気境界層(高度約1 km)より上の大気オゾンの層
- オゾン層の保護のためのウィーン条約[6]
ちなみに、オゾン濃度が最も高いのは高度20 km付近で、1立方センチメートル (cm²) あたり約10¹³個(= 10兆個)のオゾン分子が存在する。また、オゾンの混合比(乾燥空気に対する質量比)が最も高いのは高度30 km付近で、9–10 ppmである[5]。
オゾン層の発見
1839年にスイスの化学者クリスチアン・シェーンバインがオゾンを発見し、その特有の臭いから、ギリシャ語で "臭い" を意味する "ozein" に基づいて命名した。1879年にマリー・アルフレッド・コルニュが太陽光のスペクトル観測において、300 nm付近より短い波長の紫外線が地表付近で観測されず、大気による紫外線の遮蔽があることを発見した。1881年にアイルランドの化学者ウォルター・ハートレイは、実験室内で300 nmより短い波長の紫外線がオゾンにより強く吸収されることを発見し(ハートレー帯吸収)、大気による紫外線隠蔽の原因はオゾンであると提案した。1913年にジョン・ウィリアム・ストラット(レイリー卿)は下層大気では紫外線の吸収が無いことを発見した。そして、同1913年には、シャルル・ファブリとアンリ・ビュイソンの2人のフランス人科学者によって「オゾン層」の存在が発見された。1920年には、ゴードン・ドブソンが科学的測定によってオゾン層の存在を証明した[7][8][9]。
オゾンの発生
成層圏内では、酸素分子が、太陽からの242 nm以下の波長の紫外線を吸収して光解離し、酸素原子になる反応が進行する。この酸素原子が酸素分子と結びついてオゾンとなる。また生成したオゾンは320 nm以下の波長を持つ紫外線を吸収し、酸素分子と酸素原子に分解するという反応も同時に進行する(反応式のMは主に窒素や酸素の分子で、反応のエネルギーを受け取るという役割をしている)。
オゾン生成のプロセス
各反応素過程は以下の4つの式で示される。h はプランク定数で、hν は振動数 ν の光の光子が持つエネルギーを表している。(それぞれの式における ν は、酸素分子やオゾン分子の吸収帯に対応する太陽からの紫外線の振動数に当たる。)
- 自然界でオゾンを生成する唯一の反応
-
外部リンク
- 環境省 オゾン層等の監視結果に関する年次報告書
- 国立環境研究所 オゾン層の破壊 -過去・現在・未来-
- 気象庁 オゾン層観測報告
- ozonosphereのページへのリンク