DCI
延性鋳鉄のこと。鋳鉄にMgを加え片状黒鉛を球状黒鉛鋳鉄としたもので、片状の切欠き作用がなく、引張り強さ、伸びなどの機械的性質が著しく向上する。また、熱処理でさらに延性が向上する。FCD45(45は引張り強さを示す)などの記号で使う。
ダクタイル鋳鉄
黒鉛が球状に品出している鋳鉄。ねずみ鋳鉄より通常、炭素、ケイ素がやや多く、マグネシウムやセリウムを添加することにより黒鉛が球状化する。ねずみ鋳鉄に比べ引張り強度、伸びとも高く、ねずみ鋳鉄と鋳鋼の中間に位置する。JIS G5502-1995ではFCD350~FCD800の10種類に分類される。そのほかの物性、電気伝導度、熱伝導度なども、ねずみ鋳鉄と鋳鋼の中間にある。破面は白色ビロード状で、打撃音は澄んでいるので、破面と打撃音で黒鉛が球状化しているかどうか大体わかる。引け性が強く、湯流れ性も悪いので、鋳造性はねずみ鋳鉄より劣る。自動車用鋳物部品では、クランクシャフト、ナックル、デフ・ギヤケースなどに使用されている。最近は、強度をより高く必要とするもの、伸びをより必要とするものなど、用途に合わせてその作り方を変えている。
同義語 球状黒鉛鋳鉄参照 強靭鋳鉄、鋳鋼、ねずみ鋳鉄
「ductile cast iron」の例文・使い方・用例・文例
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