シリンダーヘッドボルト
シリンダーブロックにシリンダーヘッドを強固に結合させる特殊鋼製ボルト。メインベアリングキャップボルト、コンロッドボルトとともにエンジンの3大強度ボルトのひとつ。アルミニウム合金製のシリンダーヘッドの場合、ボルトと熱膨張係数が異なるため、エンジンの冷間時と温間時では軸力が大きく変化する。また、ヘッドガスケットのへたりによっても軸力が変化する。軸力変化を小さくするために塑性域締結法が用いられる。以前は締付けトルクを管理していたが、最近では規定トルクで締めたあと、ある角度に締め込み、ボルトの応力が塑性域になるようにしている。
ヘッドボルト
シリンダーブロックにシリンダーヘッドを強固に結合するためのボルト。量産エンジンは6角頭や6角穴付きのボルトが用いられるが、本格的なレーシングエンジンでは、より確実な締結力を得るためスタッドボルトを使うのが一般的である。鋳鉄製シリンダーブロックの場合は、アッパーデッキ直下にねじを切っていたが、アルミニウム合金製ではねじ径より少し大きい穴をあけて、その底からねじを切ることが多い。シリンダーが独立した2輪車用のエンジンではライナーを中間にはさみ、シリンダーヘッドを直接クランクケースに締結するため長いボルトとなる。以前は規定のトルクで締めていたが、最近では塑性域締結法(角度締め)を用い、ボルトの軸力の変化が小さくなるようにしている。これにより温度変化やガスケットのへたり(弾力消失)による締結力の変化が小さくなる。エンジンのなかで、ヘッドボルトとメインベアリングキャップボルト、およびコンロッドボルトはとくに大きな締結力が必要であり、締結力の変化に敏感であるため設計には注意が必要である。
「cylinder head bolt」の例文・使い方・用例・文例
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