X論文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/31 04:38 UTC 版)
X論文(英語: X Article)は、アメリカ国務省の政策企画本部長ジョージ・F・ケナン(George F. Kennan)が『フォーリン・アフェアーズ(Foreign Affairs)』誌(1947年7月号)に寄稿した論文である。正式名は『ソヴィエトの行動の源泉(The Sources of Soviet Conduct)』。発表時の著者名が「X」となっていたことから、「X論文」と通称する(ただし、筆者がケナンであることは早くから知られていた)。
- ^ 英語の「containment」は、「中に容れること」「抑制」を意味する。これに「封じ込め」という強圧的な訳を当てるのは適当でないとする指摘があるが、「封じ込め」は一般に通用している訳語であるため、本項もこれに倣う。
- ^ 「ことばで見る政治の世界 米中の対立、軽々しく「冷戦」と呼ぶべきではない」(朝日新聞GLOBE+)
- ^ George Kennan and Containment(アメリカ合衆国国務省ホームページ内)
- ^ 共産主義思想は論者によって十人十色であり、マルクスの理論がそのまま継承されたわけではない。論文中でケナンも指摘しているが、典型例として挙げられるのが、農民の位置付けである。マルクスやエンゲルスによれば、農民は保守的であるばかりか反動的ですらある(『共産党宣言』第1章)。しかしこうした規定は次第に変質し、ソ連のシンボルに「鎌と槌」があしらわれたことが示すように、農民(鎌は農民の象徴)は労働者(槌は労働者の象徴)と同じく革命の担い手とされるに至った。
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