WindowsにおけるPOSIXサポート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 18:56 UTC 版)
「POSIX」の記事における「WindowsにおけるPOSIXサポート」の解説
Microsoft Windowsでは、サードパーティ製のCygwinをインストールすることでPOSIX互換のプログラミング環境を構築することができる。ただしWindows上でLinuxアプリケーションを実行できるようにしたり、従来のネイティブWindowsアプリケーションにUNIXの機能をもたらしたりするものではない。 Windows NT系は、Windows 7/Windows Server 2008 R2世代まではPOSIX 1.0に準拠しているPOSIXサブシステムを搭載していて、POSIXアプリケーションをそのサブシステム上で実行できた。貿易の技術的障害に関する協定 (WTO/TBT協定) では、非関税障壁として工業製品は国際規格を尊重して仕様を規定することを提唱しているため、米国政府機関のコンピュータシステム導入要件 (連邦情報処理標準、FIPS) としてPOSIX準拠であることが規定されていたためである。Windows 2000までPOSIXサブシステムを搭載していたが、Windows XPからはServices for UNIXに同梱のInterixサブシステムに役割を譲り、Windows Server 2003 R2やWindows Vistaからは「UNIXベースアプリケーション用サブシステム」(Subsystem for UNIX-based Applications, SUA) となった。しかしマイクロソフトはWindows 8およびWindows Server 2012よりSUAを非推奨とし、代替手段の一つとしてCygwinのPOSIXエミュレーションモードを紹介するようになった。Windows 8.1およびWindows Server 2012 R2ではSUAは完全に利用できなくなった。 その後、Windows 10では、Windows 10 version 1607以降でWSL (Windows Subsystem for Linux) を搭載したことにより、POSIX準拠のサブシステムを利用できるようになった。WSLではLinuxアプリケーションを実行することもできる。
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