UMLとラショナル統一プロセス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/14 03:11 UTC 版)
「ジェームズ・ランボー」の記事における「UMLとラショナル統一プロセス」の解説
ジェームズ・ランボーは、グラディ・ブーチとイヴァー・ヤコブソンとともに行った次の業績で、広く知られている。 ソフトウェア開発のためのモデリング言語 UML (Unified Modeling Language; 統一モデリング言語) の最初期の版の開発 Unified Process (UP) の開発 ランボーは現在も UML の開発に関わっている。ランボーを含めたこの3人は、スリーアミーゴスとして言及されることがある。1994年にランボーは、GE からグラディ・ブーチが在籍する Rational Software に移籍した。さらに1995年には Rational Software が、イヴァー・ヤコブソンが在籍する Objectory AB を買収した。Rational Software において、ランボーとブーチとヤコブソンは、それぞれが提唱していたオブジェクト指向ソフトウェア開発方法論を統合する作業に着手した。それまで、オブジェクト指向開発方法論として、ランボーは OMT を、ブーチはBooch法を、ヤコブソンはOOSEを提唱し、それぞれ独自の開発手法とモデル図の記法を規定していた。Rational Software で開発方法論を統合する作業の過程で、モデル図の記法と開発手法をまとめて統一するのではなく、モデル図の記法の統一と開発手法の統一の2つの作業に分割して、作業する方針を採ることになった。 統一したモデル図の記法の名前は UML (Unified Modeling Language; 統一モデリング言語) といい、OMG (Object Management Group) のもとで Rational Software は他の企業の人々と共同で開発を引き続き行い、1997年に UML 1.1 として標準化された。OMT のモデル図の概念と記法の多くが UML に引き継がれている。ランボーは、OMG が UML 1.x の後継となる UML 2.0 の仕様を標準化する際にも、UML 2.0 標準化チームの一人として参加して大きな役割を果たした。2007年現在の UML の最新版は UML 2.0/2.1 であり、現在も OMG のもとで開発が進められている。 開発手法は、Booch法とOOSEとともに、Rational Software のもとで Unified Process (UP) に統合された。 UMLの策定と Unified Process の開発においては、Rational Softwareに在籍していたランボー、ブーチ、ヤコブソンなどの人々が、大きな役割を果たした。Rational Software は、Unified Process (UP) をもとにしてラショナル統一プロセス (RUP; Rational Unified Process) を開発した。Unified Process およびラショナル統一プロセスではモデル図の記法 (モデリング言語) として UML を採用している。現在、UML は情報技術で広く普及している。ラショナル統一プロセスを含む多くのソフトウェア開発手法で、モデリング言語として採用されている。ソフトウェア開発で使われる事例、情報技術の技術書で使われる事例が多い。
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