テノホビル
【概要】 ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤。正式な一般名はフマル酸テノホビルジソプロキシルで、略号はTDF。商品名はビリアード(英語の発音はヴィリアドで最初にアクセントがある)。ギリアド社の開発で日本では鳥居薬品が販売。おむすび形の錠剤で1錠300mg。薬価は1750.90円。比較的副作用が少なく、1日1回療法に使えるので使用量が急増した。ギリアド社ではエムトリシタビン(200mg)と本剤とを合剤化し、ツルバダとして販売している。
【副作用】 下痢、悪心、嘔吐、鼓腸などの消化器症状が主。稀に乳酸アシドーシス。腎障害(尿細管障害が先に起こる)は無症状なので注意が必要。他の尿細管排泄との併用は注意が必要。
【相互作用】 ジダノシンの血中濃度を上昇させるので用量調節が必要。アタザナビルの濃度を下げるのでノービアでブーストする必要がある。アシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビルとの併用で腎障害を強める可能性がある。
【警告】 本剤あるいはツルバダではB型肝炎ウイルスの抑制効果があるが、治療薬としての効能を申請していない。B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の中止によって肝炎が再燃したり重症化するおそれがある。事前に調べておく、肝臓専門家と相談するなどが必要。

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