TGVと接続列車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/04 19:05 UTC 版)
(赤)TGVシザルパン(緑)IC/ECシザルパン(青)パリ-ミラノ間直通TGV 1984年1月22日のダイヤ改正でパリ - ミラノ間のTEEシザルパンは廃止された。これに代わって、この日から運行を開始したパリ - ローザンヌ間のTGVと、ローザンヌでTGVと接続するジュネーヴ - ミラノ間のインターシティ(IC)がともに「シザルパン」を名乗るようになった。ローザンヌ駅ではTGVとインターシティは同じホームで対面乗り換えが可能であり、さらに両列車の一等車、二等車がそれぞれ同じ等級の客車と向かい合うよう配慮されていた。これは西ドイツ国鉄の異系統インターシティ相互の接続方法をまねたものである。 同様にローザンヌで接続するTGVとインターシティの組は他に2往復設定され、ルテチア、レマノと命名された。「ルテチア」は元パリ - ミラノ間の(TEEではない)列車であり、レマノは元ジュネーヴ - ミラノ間のTEEである。 1987年5月31日のユーロシティ(EC)発足にともない、シザルパンなどジュネーヴ - ミラノ間のインターシティはユーロシティに種別を変更した。この時点で、TGVシザルパンとECシザルパンを乗り継いだ場合のパリ - ミラノ間の所要時間は7時間20分であった。1989年からは北行のECシザルパンと南行のECレマノはローザンヌ発着に短縮された。 1993年夏のダイヤ改正で、ジュネーヴ - ミラノ間の列車はユーロシティではなくなり、「シザルパン」などの列車名も用いられなくなった。この列車は1996年にチザルピーノの運行になり、振り子式車両のETR470形電車が用いられスピードアップしたものの、ローザンヌでの乗り継ぎは一往復を除き考慮されなくなった。2009年12月にはチザルピーノ社の解散によりスイス国鉄とトレニタリア(旧イタリア国鉄)の担当する通常のユーロシティとなっている。 パリ - ローザンヌ間のTGVは1995年以降冬季にブリークなどまで延長されるようになった。これを "TGV des neiges"(雪のTGV)と称する。2002年以降は他系統のフランス - スイス間のTGVとともにリリアと総称されるようになった。2003年夏からは、「シザルパン」など固有の列車名は用いられなくなった。 なおパリ - ミラノ間では1996年9月29日からフレジュス鉄道トンネル経由で直通のTGVが運行されている。
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