TCM-ISDN
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 10:13 UTC 版)
TCM-ISDNは、日本のNTT東日本・西日本の「INSネット64」で使用されている。 ピンポン伝送とも呼ばれる時分割方向制御方式 (Time Compression Multiplexing) でAMI符号化によるベースバンド伝送を行っている。使用する周波数帯域が広くなるが、伝送装置が単純となる。また加入者線間でタイミングを合わせて送受信を切り替えるため近端漏話が無く遠端漏話のみとなり、細い加入者線で長距離伝送が可能である。 日本国内において遍く提供されているように思われているがINSネット64の場合(メタル線)、収容局から加入者宅までのメタル線路長が8 - 10kmを超えるような場合には、サービス提供が困難であると言う問題がある。また、基礎的電気通信役務でも無いためNTT東日本・西日本は日本全国に遍く提供する義務も無い。 周波数帯域が重なってしまうためADSL回線と加入者線(ISDN回線)の同時使用は不可能である。また相互干渉を抑えるAnnex C規格の採用や同じより対線の組にISDNとADSLを収容しないようにする収容代えが必要であるなど、日本国内の一部からはADSL普及を阻害したと批判されたこともあった。
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