SVGAとXGA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 18:27 UTC 版)
各社から多様なVGA上位互換 (SVGA) カード(チップ)が提供された。なおSVGAは各社のVGA上位互換カード(チップ)の総称であり、特定の規格や解像度ではない。ただし、各社独自の拡張モード間では互換性はなかったため、VESAがVBEとして共通となるモードを標準化した。この中で有名なのが初期の800x600画面解像度であり、俗に言われる「SVGAの解像度は800x600」の元となった。 1990年代の有名なXGAおよびSVGAのビデオカード(ビデオチップ)には以下があった。 IBMのXGA、XGA-2 Tseng Labs の ET4000 シリーズ(多数の各社ビデオカードに搭載) ATI の ATI Graphics Ultra シリーズ Diamond の Diamond Stealth シリーズ(S3 86C911などを搭載) IBMのXGAは、VGAと8514の上位互換(広義にはSVGAの一種だが、歴史的にSVGAと呼ばないことも多い)で、独自の1024x768 256色などの表示モードが追加され、MCA用とISA用のカードが登場した。XGAはマルチメディアを意識した設計であったが、高価な割には高速ではなかったためにIBM製のPC以外には広く普及せず、IBMはXGAの後には他社のSVGAチップを使用するようになった。 SVGAの中でもS3社の86C911は、ビデオサブシステム回路の複数のLSIをワンチップ化した世界初のグラフィックチップで、従来はCPUが行っていた描画処理のうち使用頻度の高いBitBltなどに対しアクセラレーションを行うことで非常な高速性を実現する画期的な製品となった。これらWindowsに特化したグラフィックアクセラレータはウィンドウアクセラレータとも呼ばれるようになった。 また1990年代は拡張バス規格の移行期でもあり、PC/AT互換機ではISA、VLバス、PCI、AGPなど各種のビデオカードが登場し、多数の組み合わせで競争や比較が行われた。またMacintoshも、Power Macintoshの第二世代から、NuBusからPCIに移行した。
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