SU-76以前の試作自走砲
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OSA-76(OSU-76) GAZ(ゴーリキー自動車工場)により提案された軽自走砲。T-60軽戦車の車台を前後逆にして、装甲厚6mmの戦闘室に76.2mm ZiS-3師団砲(野砲)の車載型であるZiS-3Shを搭載した。量産化が検討されたが、車体が小さすぎ安定性を欠くなど問題もあり、試作止まりに終わっている。他にもT-60改造の自走砲としては、これを鹵獲したルーマニア軍による、F-22師団砲を搭載したものが別に存在し、実戦投入された。 ZiS-3Sh搭載第37工場製自走砲 T-60軽戦車のコンポーネントを流用して試作された、SU-76直系の始祖といえる車輌。軽戦車より延長された車台に6組の転輪、全体の車体レイアウト、二つのエンジン、武装としてZiS-3Shといった、外見上の特徴はこの段階でできあがっていたが、戦闘室上面が装甲で覆われた密閉式であった。本車が開発された直後の1942年初夏以降、製造元の第37工場のあるスターリングラード方面の戦局が悪化、軽戦車の生産を優先するために開発が中断された。 U-31 UZTM(ウラル重機械製造工場)で開発された、T-40軽戦車をベースにZiS-5榴弾砲を搭載した試作自走砲。UTZMが自走砲開発から外され、開発データは第38工場に譲渡された。 SU-71 GAZが試作した、T-60とT-70のコンポーネントを用いたZiS-3Sh搭載の自走砲。戦闘室はオープントップで、外見は量産型のSU-76と似ているが、操縦席が左よりになっている。同時期に開発されていたSU-12が採用され、量産されずに終わった。
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