Robetta
Robetta
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 05:12 UTC 版)
「Rosetta@home」の記事における「Robetta」の解説
Robetta (ロベッタ) (Rosetta Beta) サーバーは、Baker研究室が提供する非営利のab initioおよび比較モデリングのためのタンパク質構造予測の自動化サービスである。Robettaは、2002年のCASP5以来、年2回のCASP実験に自動予測サーバーとして参加しており、自動化サーバー予測カテゴリでは最高の成績を収めている。Robettaはそれ以降、CASP6とCASP7に参加し、自動化サーバと人間の予測グループの両方で平均以上の成績を収めている。 また、CAMEO3D (英語版) の連続評価にも参加している。 CASP6のタンパク質構造をモデル化する際、Robettaはまず、BLAST、PSI-BLAST、3D-Jury (英語版) を用いて構造的相同性を検索し、その配列をPfamデータベースの構造ファミリと照合することで、ターゲット配列を個々のドメイン、またはタンパク質の独立したフォールディングユニットに解析する。 次に、構造的相同性を持つドメインは、「テンプレートベースモデル」(すなわち、ホモロジーモデリング(英語版))プロトコルに従う。ここでは、Baker研究室内のアラインメントプログラム「K*sync」が相同配列のグループを生成し、これらのそれぞれがロゼッタde novo法によってモデル化され、デコイ(可能性のある構造)が生成される。 最終的な構造予測は、低分解能ロゼッタエネルギー関数によって決定された最も低いエネルギーのモデルを取ることによって選択される。 検出された構造的相同性を持たないドメインについては、生成されたデコイのセットから最も低いエネルギーモデルを最終的な予測値として選択するde novoプロトコルに従う。 これらのドメイン予測を連結して、タンパク質内のドメイン間、三次レベルの相互作用を調査する。 最後に、モンテカルロ構造探索プロトコルを用いて側鎖の寄与をモデル化する。 CASP8では、Rosettaの高分解能全原子精密化法を使用するようにRobettaが拡張されたが、これがないためにCASP7のRosetta@homeネットワークよりも精度が低いと言われていた。CASP11では、GREMLINと呼ばれる関連タンパク質の残基の共進化によるタンパク質コンタクトマップ(英語版)を予測する方法が追加され、より多くのde novoフォールドの成功を可能にした。
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