R-box
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/19 07:24 UTC 版)
「Alpha 21364」の記事における「R-box」の解説
R-box はネットワークルーターである。North、South、East、West と名付けられた4つのポートを使ってマイクロプロセッサ間を相互接続する。各ポートは2つの39ビットの一方向リンクからなり、800MHzで駆動される。そのうち32ビットがデータ、7ビットがECCである。第5のポートもあり、I/Oに使用する。このI/O用ポートには IO7 というASICを接続し、それが AGP 4x バスと2つの PCI-X バスへのブリッジになっている。I/Oポートは2つの32ビットの一方向リンクからなり、200MHzで駆動され、ピーク帯域幅は 3.2GB/s となる。他のポートよりも駆動周波数が低いのは、I/O ASIC の設計を単純化するためである。 シャッフルと2Dトーラスという2種類のネットワークトポロジーを使い、最大127個のマイクロプロセッサを接続できる。シャッフルというトポロジーは他のマイクロプロセッサとより直接的に経路を確保し、レイテンシも小さい。したがって性能が向上するが、最大8プロセッサしか接続できない。2Dトーラスというトポロジーでは最大128プロセッサのネットワークを構成できる。 マルチプロセッシングシステムでは、各プロセッサはそれぞれローカルメモリを持ったノードとなる。他のノードのメモリにもアクセスできるが、ローカルメモリよりもレイテンシが大きい。距離が離れるほどレイテンシは大きくなるので、Alpha 21364 のマルチプロセッシングはNUMAである。I/Oも同様に分散配置できる。またマルチプロセッサシステムでは、ローカルなメモリやI/Oがなくとも他の Alpha 21364 のメモリやI/Oデバイスを使うことでノードを動作させることも可能である。
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