パウク型コルベットとは? わかりやすく解説

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パウク型コルベット

(Pauk-class corvette から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/28 07:03 UTC 版)

パウク型コルベット
ブルガリア海軍のパウクI型
基本情報
艦種 コルベット
運用者 #運用国の項を参照
建造数 45[1]ないし46隻[2]
要目
満載排水量 447 t[3]
全長 59.5 m[3]
最大幅 10.2 m[3]
吃水 3.3 m[3]
主機 M521 ディーゼルエンジン×2基[3]
推進 2軸[3]
出力 16,180 hp(m)[3]
最大速力 32ノット[3]
航続距離 2,200海里(14ノット巡航時)[3]
乗員 38名[3]
兵装
レーダー
  • スピン・トラフ 対水上捜索レーダー[3]
  • ピール・コーン 対空/対水上捜索レーダー[3]
  • バス・チルト 射撃管制レーダー[3]
  • ソナー フォール・テイル 可変深度ソナー[3]
    電子戦
    対抗手段
    テンプレートを表示

    パウク型コルベット英語: Pauk-class corvette)は、ソビエト連邦で建造されたコルベットの艦級[1][4]。艦級名はポーク型、また艦種は哨戒艇とする資料もある[2]。なお、「パウク型」はNATOコードネームであり、ソビエト連邦での計画名は1241.2型「モルニヤ-2」で、艦種はソビエト連邦海軍所属艦が小型対潜艦(MPK)、国境軍所属艦が国境警備艦(PSKR)に類別されている[1][4][3]

    建造はヤロスラヴリ造船所およびウラジオストク造船所で行われ、1970年代末からソビエト連邦海軍と国境軍で多数が就役したほか、友好国への輸出も行われた[1][5]

    設計

    ポチ型コルベット(204型小型対潜艦)の後継として開発された対潜用の小型戦闘艦で、艦尾にある大型の可変深度ソナー(VDS)が外観上の特徴[2][4]。船体は同時期に建造されたタランタル型コルベット(1241型大型ミサイル艇)と同型である[4]

    全長59.5メートル、満載排水量は447トンで、乗員は38名である[3]。主機関は2基のM521 ディーゼルエンジンで、最大で32ノットの速力を発揮できる[3]

    装備

    対潜ロケット弾を発射するブルガリア海軍のパウクI型(手前)

    主砲としては艦首にAK-176 76ミリ単装両用砲1基があり、さらに近接防御用として上部構造物後端にAK-630 30ミリ多銃身機関砲1基がある[1][3][6]

    対潜用として設計されただけに対潜兵装は3種類を搭載している。まず艇前方の艦橋直前には射程1,200メートルのRBU-1200対潜ロケット弾5連装発射機が2基あり、加えて中央の両舷には406ミリ単装魚雷発射管が各2基装備され、SET-40やSET-72といった対潜用誘導魚雷を搭載する[1][3][6]。さらに後部には爆雷投下軌条が2基あり、爆雷12個を搭載できるようになっている[1][3][6]

    このほか、対空用として射程6キロメートルのSA-N-5艦対空ミサイルの4連装発射機1基(携帯式地対空ミサイルを取り付ける架台)がある[1][3][6]

    電子装備としては、スピン・トラフ 対水上捜索レーダーとピール・コーン 対空/対水上捜索レーダー、バス・チルト 射撃管制レーダー、フォール・テイル 可変深度ソナーを備えている[3]。また、電子戦・対抗手段としてブリック・プラグ ESM装置と、PK-16 チャフ発射機2基がある[3]

    サブタイプ

    パウクI型(1241.2型)
    原型の小型対潜艦/国境警備艦[1][3]。ブルガリアにも1989年から1990年にかけて元ソ連艦2隻が輸出されており、とくにレシテールニイ級コルベットとして区別されることもある[7][8]
    パウクII型(1241.2PE型)[注釈 1]
    輸出向けの派生型で、キューバインドが採用した[1]。原型と比較すると、マスト上のレーダーがクロス・ラウンドに変更されたほか、魚雷発射管が406ミリ口径4基から533ミリ口径2基となり、搭載魚雷もSET-65などに変更された[1][11]インド海軍の艦は、とくにアバイ級コルベットとして区別されることもある[12][13]

    運用国

    ウクライナ国家国境庁のパウクI型

    1番艇は1977年に起工、1979年に就役し[14]、合計で45隻[1]ないし46隻[2]が建造された。建造は1988年まで続けられ、その後後継のスヴェトリャク型哨戒艇にその座を譲っている[5]ソビエト連邦海軍KGB隷下の国境軍で採用されたほか、友好国への輸出も行われた[1]国際戦略研究所の「The Military Balance 2025」によれば、2024年11月時点で5か国で10隻が現役である[15]

    現役

    退役

    脚注

    注釈

    1. ^ 1241PE型とする資料もある[9][10]

    出典

    1. ^ a b c d e f g h i j k l m n Gardiner 1995, p. 415.
    2. ^ a b c d 海人社 2004, p. 36.
    3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af Saunders 2015, pp. 90, 730.
    4. ^ a b c d ポルマー 1988, pp. 311–312.
    5. ^ a b c Saunders 2015, p. 730.
    6. ^ a b c d Gogin 2025, p. 88.
    7. ^ a b IISS 2025, p. 76.
    8. ^ a b Saunders 2015, p. 90.
    9. ^ a b IISS 2025, p. 412.
    10. ^ Gogin 2025, pp. 244, 361.
    11. ^ Gogin 2025, p. 361.
    12. ^ Abhay Class (Project 1241PE Class) Indian Corvette” (英語). odin.tradoc.army.mil. アメリカ陸軍 (2025年11月10日). 2026年2月25日閲覧。
    13. ^ a b IISS 2025, p. 254.
    14. ^ 海人社 1995, pp. 82–83.
    15. ^ IISS 2025.
    16. ^ Gogin 2025, p. 244.
    17. ^ IISS 2025, p. 195.
    18. ^ IISS 2025, p. 203.

    参考文献

    • Robert Gardiner, ed (1995) (英語). Conway’s All the Worlds Fighting Ships 1947-1995. Naval Institute Press. ISBN 978-1557501325 
    • Ivan Gogin (2025) (英語). Fighting ships of the world 2025. Part One. A - M. ISBN 979-8315818335 
    • The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2025) (英語). The Military Balance 2025. Routledge. ISBN 978-1-041-04967-8 
    • Stephen Saunders, ed (2015) (英語). Jane's Fighting Ships 2015-2016. Janes Information Group. ISBN 978-0710631435 
    • ノーマン・ポルマー 著、町屋俊夫 訳『ソ連海軍事典 ネーバル・インスチチュート版』原書房、1988年12月。doi:10.11501/12702637 
    • 海人社(編)「特集・現代の高速戦闘艇 世界の高速戦闘艇ラインナップ」『世界の艦船』第502号、海人社、1995年10月、76-83頁。 
    • 海人社(編)「写真特集 今日のロシア軍艦」『世界の艦船』第635号、海人社、2004年12月、21-42頁。 

    関連項目




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