Parallels_Workstationとは? わかりやすく解説

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Parallels Workstation

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/11/28 15:32 UTC 版)

Parallels Workstation
開発元 パラレルス
最新版 2.2.2222 / 2008年1月31日
対応OS Microsoft Windows, Linux
プラットフォーム x86
種別 仮想機械
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト www.parallels.com/en/products/workstation/
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Parallels Workstation は、パラレルスの最初の商用ソフトウェア製品。同社は仮想化ソフトウェアの開発を専門とするソフトウェア企業。Parallels Workstation はインテルx86ベースのコンピュータ(OSは Microsoft Windows または Linux)向けの仮想機械であり、x86仮想コンピュータを複数同時に生成・実行することができる。基本的に店頭販売せず、ダウンロードパッケージとして配布されている。(Macintosh向けの製品は Parallels Desktop

目次

実装

他の仮想化ソフトウェアと同様、Parallels Workstation はハイパーバイザ技術を使っている。ハイパーバイザとは、プライマリOSとホストコンピュータの間に置かれる薄いソフトウェア層である。ハイパーバイザはホストマシンのハードウェアリソースの一部を直接制御し、仮想機械モニタとプライマリOSの両方にそれらリソースへのインタフェースを提供する。これにより、仮想化ソフトウェアのオーバーヘッドを低減する。Parallels Workstation のハイパーバイザは、インテルの Virtualization Technology (VT) やAMDの Secure Virtual Machine (SVM) といったハードウェア仮想化技術もサポートしている。

機能

Parallels Workstation はハードウェアエミュレーション仮想化ソフトウェアであり、仮想機械エンジンによって各仮想機械は自前のCPURAMフロッピーディスクCD-ROMドライブ、入出力機器、ハードディスクなど、実際のコンピュータを構成する全ての要素を持つことができる。Parallels Workstation は仮想環境内のあらゆるデバイスを仮想化し、それにはGPUネットワークカード、ハードディスクアダプタなども含まれる。また、パラレルポートUSBデバイスのためのパススルードライバも提供している。

ゲスト仮想機械はホストコンピュータの実際のハードウェアとは無関係に全て同じハードウェアドライバを使っているため、仮想機械インスタンスはコンピュータ間での可搬性が高い。例えば、動作中の仮想機械を一時停止し、別の物理コンピュータにコピーし、再スタートさせることが可能である。

Parallels Workstation は標準的なPCのハードウェアを完全に仮想化でき、以下のようなものも仮想化対象となる[1]

  • PentiumまたはDuronプロセッサ
  • インテル i815チップセット互換のマザーボード
  • 最大1.5GBのRAM(ただし、i815は実際には512MBまでしかメモリをサポートしていない)
  • VGAおよびSVGAビデオカード(VESA 3.0 サポート)
  • 1.44MBフロッピーディスク。実際の物理装置にマッピングすることもできるし、イメージファイルにマッピングすることもできる。
  • 最大4個のIDEデバイス。仮想ハードドライブは20MBから128GBまで可能で、仮想 CD/DVD-ROM ドライブもある。IDEデバイスは物理装置にマッピングすることもできるし、イメージファイルにマッピングすることもできる。
  • 最大4個のシリアルポート。実際のポートにマッピングすることもできるし、パイプや出力ファイルにマッピングすることもできる。
  • 最大3個の双方向パラレルポート。実際のポートにマッピングすることもできるし、プリンターや出力ファイルにマッピングすることもできる。
  • Realtek RTL8029 (AS) 互換の仮想イーサネットカード
  • 2ポートUSB 1.1 コントローラ
  • AC97互換サウンドカード
  • 104キーWindows対応キーボードとPS/2ホイール付きマウス

既知の問題点

Parallels Workstation には2008年3月現在、以下のような問題(制限)がある。

  • 32ビットのOSしか実行できない。
  • 1つの仮想機械インスタンスに複数個のCPUを割り当てることができない。
  • DVD / CD-ROMのパススルーアクセスが実装されていないため、ゲスト仮想機械が排他的に装置を使ってDVDやCDを焼くことができない。
  • 全仮想機械のメモリ容量の合計は最大4GBで、個々の仮想機械では最大1.5GBまで。
  • 同社のサポートフォーラムで議論されているように、USBマウス、メモリキー、Webカメラ、携帯電話などは正しく機能しない[要出典]。サポートチームが対処を約束しているが、対応時期は不明。
  • ネットワークエミュレーションではNATをサポートしていない[2]

関連項目

脚注

  1. ^ Virtual Machine Equipment (PDF). Parallels Workstation 2.2 User Guide. Parallels, Inc. 2007年9月27日閲覧。
  2. ^ Need integrated NAT (internet access). 2007年9月27日閲覧。



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