OS/VS2とMVS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/12 02:29 UTC 版)
「IBMメインフレーム用オペレーティングシステムの歴史」の記事における「OS/VS2とMVS」の解説
OS/VS2リリース1(SVS)は仮想メモリ機能を搭載したMVTの代替OSで、数多くの機能強化があったが、全体的なアーキテクチャは維持された。しかしIBMが1974年にOS/VS2リリース2として発表したOSは、元のOS/VS2 SVSと上位互換性を保ったまま内部が大幅に書き換えられた。システムで最も顕著な拡張は複数の仮想メモリ空間に対応したことだった。これまでは複数のアプリケーションが1つの仮想メモリ空間を共有するのが常識だったが、新OSの仮想メモリ機能ではアプリケーションごとに別々のメモリ空間が割り当てられた。この新システムはユーザーの間ですぐにMVS (マルチ仮想ストレージ)と呼ばれるようになり、元のOS/VS2はSVS (シングル仮想ストレージ)と呼ばれるようになった。IBMはこの用語を逆輸入して自社の後継OSにMVS/~の名前を付けるようになった。 MVSに搭載された主な新機能には他にも次のようなものがあった。メインのカタログを必ずVSAMカタログとして扱う。対称型マルチプロセッシングのサポート(2つ以上のCPUが同じメモリとOSのコピーを共有する)。優先度の高いジョブのパフォーマンスを低下させることなくユーザーがプロセスを追加でロードできるシステムリソースマネージャ(後のバージョンでワークロードマネージャに改名)。 IBMはMVSを数回アップグレードした。MVS/SE、MVS/SPバージョン1、MVS/XAを1981年に、MVS/ESAを1985年に、OS/390を1991年に、z/OSを2001年にリリースしている。
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