MP3008短機関銃とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > MP3008短機関銃の意味・解説 

MP3008

(MP3008短機関銃 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/20 08:55 UTC 版)

MP3008
後列中央の人物が装備している物がMP3008
(再現イベント)
MP3008
種類 短機関銃
製造国 ドイツ国
年代 1940年代
仕様
口径 9mm
銃身長 196mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 32発
作動方式 シンプル・ブローバック方式
オープンボルト
全長 760mm
重量 3180g
発射速度 約450発/分
銃口初速 365m/秒
有効射程 100m
歴史
関連戦争・紛争 第二次世界大戦
テンプレートを表示

MP3008は、ナチス・ドイツにより第二次世界大戦末期に製造された短機関銃である。 Gerät Neumünster (ゲレート・ノイミュンスター、「ノイミュンスター機材」])又はVolksmaschinenpistole (フォルクス・マシーネン・ピストーレ、「国民短機関銃」)とも称された。

開発経緯と概要

第二次世界大戦末期、ドイツはからのソ連軍西からのアメリカイギリス軍の侵攻に対処するために急遽編制した国民突撃隊への可及的速やかな火器供給を迫られていた。しかし連合軍の執拗な空襲による軍需工場の破壊・損傷と長年の戦争による人的資源の枯渇によって工業生産力が大幅に低下していたため、可能な限り構造が単純でドイツ軍の主力短機関銃であるMP40より生産性の高い銃器が求められていた。そこで注目されたのが、イギリス製のステンガンである。ステンガンは生産性を極限まで追求して設計されており、極めて安価かつ短時間で製造が可能で、それ以前にも(おそらく謀略工作用に)ゲレート・ポツダムの名でステンMk.IIのほぼ完全な模倣品が製造された経緯があった。

MP3008は前述のとおりステンMk.IIをモデルにしているが、外見上はマガジン(MP38/MP40用を流用)が下側(ステンガンやゲレート・ポツダムは射手から見て左側)に装着されていることで見分けがつく。弾倉口を回転させたり、バレルシュラウドと銃身を取り外すことはできなくなった。

発射はオープンボルト方式で、トリガーの上側にあるクロスボルト式のセレクターボタンにより、フルオートとセミオート射撃を切り替えることが可能である[1]

1944年11月から生産が開始されたが、戦争末期の工業施設と交通インフラの破壊、資源不足の影響により、発注数100万挺に対して実際の総生産数は1万挺の半分にも満たない程度とみられている(MP38/MP40の総生産数は約100万挺、ステンガンの総生産数は資料にもよるが320万~470万挺)。 2006年ドイツのHZA Kulmbach GmbHによってレプリカモデルBD 3008が発売された。

登場作品

映画

ジョジョ・ラビット
ドイツ女子同盟が使用。

小説

終戦のローレライ
伊507に持ち込まれた兵器として登場。

ゲーム

『Men of War: Assault Squad』
国民突撃兵が装備。
『ワールドウォーヒーローズ』
アサルトライフルとして登場し、条件を満たすと装備出来る。
Enlisted
ベルリンの戦いで登場

脚注

出典

  1. ^ 床井雅美『最新サブ・マシンガン図鑑』徳間書店、2000年7月15日、182頁。ISBN 4-19-891342-0 

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

MP3008短機関銃のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



MP3008短機関銃のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのMP3008 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS