Kepler_Input_Catalogとは? わかりやすく解説

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Kepler Input Catalog

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 06:18 UTC 版)

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Kepler Input CatalogKIC)とは、ケプラー宇宙望遠鏡の観測のターゲットとなっているKepler Spectral Classification Program(SCP)及び約1320万個の天体が記載されているデータベースである[1][2]

概要 

SCPは、2MASS、グリズフィルター等のスローンフィルターによって観測された。探査機が観測できるのは一部(一覧の約1/3)のみであるため、一覧のみではケプラーのターゲットの観測には使用されない[1]。なお、全ての一覧には、21等級までの1,320万の天体が記載されているが、これらのうち、ケプラーが検知できる天体に該当するのは約450万-650万にすぎない[1]

KICは、探査機の観測視野に関する数少ない包括的な星表の1つである[3]。KICは当時、ターゲットを選択するための十分な情報の一覧が存在しなかったために作成された[4]。一覧には、質量半径有効温度重力対数)、金属量、及び減光の情報も記載されている[4]

KICの例としては、KIC #10227020がある。この恒星にはトランジット信号が検出されたため、KOI-730としてKepler object of interestに指定された[5]

ただし、惑星が確認されたKICのすべての恒星がKepler object of interestに指定されるわけではない。これは、ケプラーチーム以外の観測によってトランジット信号が検出されたことがあるためである。これらの例としては、ケプラー78bがある[6]

その他、KIC 8462852(TYC 3162-665-1、2MASS J20061546+4427248等とも呼ばれる)には特殊な光曲線が観測された[7]。これは、地球外生命体によるダイソン球の可能性がある[8][9][10]

脚注 

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c KIC Search Help”. Multimission Archive at STScI (2009年9月17日). 2011年9月12日閲覧。
  2. ^ KIC10 Search”. Multimission Archive at STScI (2009年10月8日). 2011年9月12日閲覧。
  3. ^ Beatty, T. G. (2009). “Predicting the Yield of Photometric Surveys”. Proceedings of the International Astronomical Union 4 (S243): 63–69. arXiv:0807.0250. Bibcode2009IAUS..253...63B. doi:10.1017/S1743921308026240. 
  4. ^ a b Borucki, W. (2008). “Finding Earth-size planets in the habitable zone: The Kepler Mission”. Proceedings of the International Astronomical Union 3 (S249): 17–24. Bibcode2008IAUS..249...17B. doi:10.1017/S174392130801630X. 
  5. ^ Borucki, W. (2011). “Characteristics of planetary candidates observed by Kepler, II: Analysis of the first four months of data”. The Astrophysical Journal 736 (1): 19. arXiv:1102.0541. Bibcode2011ApJ...736...19B. doi:10.1088/0004-637X/736/1/19. 
  6. ^ Kepler Discoveries”. NASA. 2017年6月15日閲覧。
  7. ^ Boyajian, T. S. (27 January 2016). “Planet Hunters X: KIC 8462852 – Where's the flux?”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 457 (4): 3988–4004. arXiv:1509.03622. Bibcode2016MNRAS.457.3988B. doi:10.1093/mnras/stw218. 
  8. ^ Bodenner, Chris (2015年10月16日). “Maybe It's a Dyson Sphere”. Notes. The Atlantic. 2017年6月15日閲覧。
  9. ^ Bodenner, Chris (2015年10月17日). “Maybe It's a Dyson Sphere, Cont'd”. Notes. The Atlantic. 2017年6月15日閲覧。
  10. ^ Andersen, Ross (2015年10月13日). “The Most Mysterious Star in Our Galaxy”. The Atlantic. 2017年6月15日閲覧。

関連項目

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