インジナビル
分子式: | C36H47N5O4 |
その他の名称: | L-735524、(2R,4S)-N-[(1S)-2α-Hydroxyindan-1α-yl]-2-benzyl-4-hydroxy-5-[(2S)-2α-[(tert-butylamino)carbonyl]-4-(3-pyridinylmethyl)piperazin-1-yl]pentanamide、MK-639、インジナビル、Indinavir、(2R,4S)-N-[(2α-Hydroxy-2,3-dihydro-1H-indene)-1α-yl]-2-benzyl-4-hydroxy-5-[2α-[(tert-butyl)carbamoyl]-4-(3-pyridylmethyl)-1-piperazinyl]pentanamide、クリキシバン、Crixivan、(2R,4S)-2-Benzyl-5-[(2S)-2-(tert-butylcarbamoyl)-4-(3-pyridylmethyl)-1-piperazinyl]-4-hydroxy-N-[(1S,2R)-2-hydroxyindan-1-yl]valeramide |
体系名: | (2R,4S)-N-[(1S)-2α-ヒドロキシインダン-1α-イル]-2-ベンジル-4-ヒドロキシ-5-[(2S)-2α-(tert-ブチルカルバモイル)-4-(3-ピリジニルメチル)ピペラジノ]ペンタンアミド、N-tert-ブチル-4-(3-ピリジルメチル)-1-[(2S,4R)-2-ヒドロキシ-4-ベンジル-5-オキソ-5-[[(2α-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン)-1α-イル]アミノ]ペンチル]ピペラジン-2α-カルボアミド、(2R,4S)-N-[(1S)-2α-ヒドロキシインダン-1α-イル]-2-ベンジル-4-ヒドロキシ-5-[(2S)-2α-[(tert-ブチルアミノ)カルボニル]-4-(3-ピリジニルメチル)ピペラジン-1-イル]ペンタンアミド、(2R,4S)-N-[(2α-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン)-1α-イル]-2-ベンジル-4-ヒドロキシ-5-[2α-[(tert-ブチル)カルバモイル]-4-(3-ピリジルメチル)-1-ピペラジニル]ペンタンアミド、(2R,4S)-2-ベンジル-5-[(2S)-2-(tert-ブチルカルバモイル)-4-(3-ピリジルメチル)-1-ピペラジニル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S,2R)-2-ヒドロキシインダン-1-イル]バレルアミド |
IDV
インジナビル
【概要】 プロテアーゼ阻害剤に属する抗HIV薬。商品名はクリキシバン。製造はメルク社で日本では萬有製薬が販売。1カプセルは200mgで薬価は134円。吸湿性があるので保存容器に注意。1997年3月承認されカクテル療法として一斉を風靡した。1回4カプセル(800mg)を8時間ごとに食間に服用し、さらに腎石症予防のために1日1.5リットル以上の水分摂取が指導された。有効性は申し分ないが、安全性と利便性に欠け、脱落者も多かった。
【詳しく】 他の副作用としては、吐き気、下痢などの消化器症状。間接型ビリルビンの上昇、腎障害(腎臓萎縮)、血友病患者で出血回数の増加、肝臓障害、耐糖能異常、リポジストロフィー、溶血性貧血が知られている。現在は初回治療で選ばれることはなく、耐性プロフィールから本剤を選ぶ場合はリトナビルでブーストする。相互作用についてもチェックが必要。
【URL】http://www.haart-support.jp/information/idv_apndng.shtml
《参照》 抗HIV薬、 プロテアーゼ阻害剤、 リポジストロフィー、 プロテアーゼ阻害剤の併用
インジナビル
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2009年12月) |
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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投与経路 | Oral |
薬物動態データ | |
血漿タンパク結合 | 60% |
代謝 | Hepatic via CYP3A4 |
半減期 | 1.8 (± 0.4) hours |
識別 | |
CAS番号 | 150378-17-9 |
ATCコード | J05AE02 (WHO) |
PubChem | CID: 5362440 |
DrugBank | APRD00069 |
KEGG | C07051 |
化学的データ | |
化学式 | C36H47N5O4 |
分子量 | 613.79 g/mol |
インジナビル(Indinavir、IDV[1]:1)はプロテアーゼ阻害剤で、HIV感染症や後天性免疫不全症候群(AIDS)を治療するための抗ウイルス療法(anti retroviral therapy:ART。以前は highly active anti-retroviral therapy:HAARTと呼ばれた)で使用される[2]。商標名はクリキシバン(Crixivan)で、メルク社によって生産されている[1]:1。
歴史
1996年3月13日、アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)はインジナビルを8番目[要出典]の抗レトロウイルス薬として認可した[1]:1。インジナビルはそれまでにあったどの抗HIV薬よりも強力で、二種のヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI)と合わせて使用することがHIV/AIDS治療の標準と定められ、これにより次世代の抗レトロウイルス薬の設計と開発の水準が引き上げられた。インジナビルのようなプロテアーゼ阻害剤により、AIDSは不治の病ではなくなり、コントロール可能な疾病へと変わった。現在では、より服用しやすく耐性ウイルスを生じさせにくいロピナビル(lopinavir, LPV)やアタザナビル(atazanavir, ATV)ダルナビル(darunavir, DRV)といった新しい薬に置き換えられている。
投与
インジナビルは服用後急速に血中濃度が低下するため、HIVの耐性獲得を阻むためには正確に8時間ごとに服用する必要がある。また服用と同時に摂取できる食事内容には制約がある。
効能・効果
- 後天性免疫不全症候群 (エイズ)
- 治療前のCD4リンパ球数500/mm3以下の症候性および無症候性HIV感染症[2]
用法・用量
1回800mgを8時間ごと、1日3回空腹時 (食事の1時間以上前または食後2時間以降) に経口投与する。投与に際しては必ず他の抗HIV薬と併用すること。なお、患者の肝機能により減量を考慮する。 また、腎結石症の発現を防止する目的で、治療中は通常の生活で摂取する水分に加え、さらに24時間に少なくとも1.5リットルの水分を補給すること[2]。
副作用
主な副作用として以下の症状が挙げられる[1]:27-37。
他に重大な副作用として、
- 腎結石症(16.5%)、腎不全(0.5%)、水腎症(0.3%)、間質性腎炎(0.2%)、腎盂腎炎(0.3%)、
- 肝炎(0.2%)、肝不全(頻度不明)、貧血(3.5%)、溶血性貧血(0.1%)、出血傾向(4.1%)、白血球減少(1.2%)、
- アナフィラキシー(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)(頻度不明)、血糖値上昇(0.7%)、糖尿病(1.0%)、膵炎(0.2%)、
- 狭心症(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)、乳酸アシドーシス(0.2%)、脳梗塞(頻度不明)、一過性脳虚血発作(頻度不明)
がある[2]。
脚注
- ^ a b c d “クリキシバンカプセル200mg インタビューフォーム” (PDF) (2016年1月). 2016年8月4日閲覧。
- ^ a b c d “クリキシバンカプセル200mg 添付文書” (2016年1月). 2016年8月4日閲覧。
- ^ Liu, F.; Boross, P. I.; Wang, Y. F.; Tozser, J.; Louis, J. M.; Harrison, R. W.; Weber, I. T. (2005). “Kinetic, Stability, and Structural Changes in High-resolution Crystal Structures of HIV-1 Protease with Drug-resistant Mutations L24I, I50V, and G73S”. Journal of Molecular Biology 354 (4): 789–800. doi:10.1016/j.jmb.2005.09.095. PMC 1403828. PMID 16277992 .
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