ISO/TS 16949 の特徴
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ISO/TS 16949 やその前身と言える QS 9000 やVDA 6 がまとめられる前から、TQMという考えがあった。元々は1950年代から1960年代にかけてエドワーズ・デミングが日本で広めた品質管理の考え方が基になっている。しかし、TQMはどちらかといえば観念的な物で、具体的に品質マネジメントシステムを導入するためのガイドラインとはならなかった。この点に関してISO/TS 16949 およびその基礎になっているISO 9001 や QS-9000 などは、もともと商取引を有利なものにすることを想定しているので、品質マネジメントシステムの具体的な実現方法の手引きとして適している。 また、ISO/TS 16949 は、その前身の一つである QS-9000 に対して、顧客満足度や社員の満足度の扱いに特徴がある。ISO/TS 16949:2002から、顧客満足度については、要求事項への適合の度合いを顧客がどのように認識しているかを継続的に確認する方法を確立しなければならないことが規定された 。この項目はISO 9000:2000のアップデートで取り入れられたものがそのまま ISO/TS 16949:2002 に取り入れられたものである。ISO/TS 16949:2002 ではさらに製造工程のパフォーマンスを継続的に確認することや、製造工程や製品が顧客の要求事項に合致していることを示すことが明示的に規定されている。 社員の満足度については、QS-9000 ではまったく触れられていないが、ISO/TS 16949:1999では社員の満足度を調べる仕組みを整えることが規定され、ISO/TS 16949:2002では、品質目標を達成することや、継続的な改善活動を行うこと、新しいアイデアを取り入れることなどに社員が積極的に取り組むように促す仕組みを作ることを規定している。
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