ISDB(日本の地上デジタル放送)で使われるBST-OFDM
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:34 UTC 版)
「直交周波数分割多重方式」の記事における「ISDB(日本の地上デジタル放送)で使われるBST-OFDM」の解説
日本ではBST-OFDMシステムが提唱されており、日本のデジタル放送規格であるISDB-T、ISDB-TSB、ISDB-C放送システムで使われるものである。BST-OFDMはいくつかのOFDMキャリアが同一多重内で異なる変調が可能であるということを利用し、COFDMを改善している。既にCOFDMのいくつかの形式は階層的な変調が可能であるが、BST-OFDMはこれをさらに柔軟にすることを目的としている。6MHzの1つのテレビチャンネル帯域は「セグメント」に分割することができ、セグメント毎に異なる変調を行い、異なるサービスに使用される。 例えば、BST-OFDMでは音声、データ、映像といったサービスをそれぞれ数本のキャリアから成る異なるセグメントに分けて同一の6MHzの帯域内で送信することが可能である。さらに例えばテレビ放送を高いマルチパス環境内の固定受信に最適化しつつ、音声やデータは移動体受信に最適化できるといった異なるパラメータで変調することが可能である。 地上デジタル放送規格であるISDB-Tでは1つのチャンネルに割り当てられる周波数帯を13個のセグメントに分割し、中心の1セグメントは移動体受信(ワンセグ)向けにビットレートを落としてその引き換えに低性能なアンテナでの受信などを可能にし、残りの12セグメントは固定受信向けにビットレートを高くしている。また今後予定されているデジタルラジオについても同様の手法が使用される予定であったがこれは中止された。
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