Fnキーと左Controlキーの位置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/10 01:34 UTC 版)
「Fnキー」の記事における「Fnキーと左Controlキーの位置」の解説
Fnキーの位置について合意された標準は存在しないが、ほとんどのメーカーは左Controlキーを縮小したりずらしたりしてFnキーを配置している。コントロールキーはOSやアプリケーションのショートカット(ドキュメントの保存はControl+S、Windowsのタスクマネージャの起動はControl+Shift+Escapeなど)に関連付けられていることが多い。そのため、そのサイズや配置を変更することは、IBM PCスタイルのキーボードにおける普通のサイズの左Controlキーに慣れているユーザにとっては不便であるとみなされることが多い。 現在のノートPCメーカーの大半(HP、デル、サムスン電子など)は、左Controlキーと左のWindowsキーの間(左から2番目)にFnキーを配置している。これにより左Controlキーは、サイズは小さくなるが一番左のキーのままとなる。 これに対して、レノボはThinkPadのキーボードにおいて左端をFnキーとし、Controlキーを左から2番目としている。この配置は現在、Windowsを搭載したノートPCの中ではThinkPadに特有のものであるが、1992年以降のThinkPadでこの配置を採用している。当時のIBMの設計者がこの配置を選んだのは、暗闇でもキーボードの左下(Fnキー)と右上(PageUpキー)を押すことでThinkLightを点灯できるようにするためである。特に、ThinkPadは2006年までWindowsキーを搭載していなかったため、Fnキーの導入により左のAltキーやControlキーのサイズを小さくする必要はなかった。2006年半ば以降のThinkPadのWindowsキーの搭載は、左Altキーのサイズを小さくすることで実現した。すなわち、ThinkPadのキーボードは、他のほとんどのメーカーのキーボードよりも左Controlキーが大きくなっており、(左端がFnキーであることを除けば)ほとんどのデスクトップキーボードと同様のControlキー、Windowsキー、Altキーの順番を維持しているのが特徴である。 アップルのキーボードでも、Fnキーは左端に配置され、左Controlキーが右にずらされてサイズが小さくなっている。しかし、macOSではWindowsやUnixよりもショートカットのためのControlキーへの依存度がはるかに低いので、あまり問題になることはない。 メーカー間での配置の違いやControlキーのサイズの縮小は、ノートPCのユーザの間で長い間論争となっている。ほとんどのキーボードでは、Fnキーはハードウェアレベルでマップされているため、OSレベルで再マッピング(すなわち、Fnキーの移動)をすることができないことも、状況を悪化させている。レノボは2011年頃からBIOS設定でFnキーと左Controlキーの配置を逆にすることができるようになった。
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