FLTSATCOM
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/17 02:57 UTC 版)
「アメリカ軍の衛星通信」の記事における「FLTSATCOM」の解説
対移動局の衛星通信を最も切実に必要としたのがアメリカ海軍で、戦闘艦など、通信設備に大きな比重を置くわけにはいかない艦種においても衛星通信の恩恵を享受するため、受信側設備が簡素で済む極超短波帯衛星通信(UHF-SATCOM)の開発を1972年より開始していた。 これによって開発されたのがFLTSATCOM (Fleet Satellite Communications System)で、1978年2月9日にケープカナベラルより1号機が打ち上げられた。その後、1981年6月までに5機が衛星軌道上に投入されたが、4機目が投入された1981年初頭の時点より既に運用開始していたとされている。FLTSATCOM衛星の寿命はおよそ7年であることから、86年から89年にかけてさらに3機が投入されたところで、後継のUFOに切り替えられた。ただし、現在でも、UHF-SATCOMシステムを指してFLTSATCOMと通称することがある。 FLTSATCOMは、その開発の経緯からも分かるとおりにUHF帯の通信を主としており、アップリンク用としてはUHFおよびSHF帯、ダウンリンク用としてはUHF帯に対応したトランスポンダーを12基搭載し、直径4.9メートルの受信用アンテナを装備している。また、80年代後半に打ち上げられた3機は、EHFのトランスポンダーも搭載しているとされている。
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