DRAMの初期化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 15:06 UTC 版)
「coreboot」の記事における「DRAMの初期化」の解説
corebootが初期化する最も複雑なハードウェアはDRAMコントローラ(DRAM controller)とDRAM自身である。いくつかのケースでは、課題となるテクノロジーに関する文書が秘密保持契約(Non-disclosure agreement; NDA)に縛られている、またはそもそも利用できない。RAMが初期化されるまではCPUがそれを使用できないため、RAMの初期化プロセスはとりわけ複雑である。それゆえDRAMコントローラとDRAMの初期化のために、初期化コードはCPUの汎用(目的)レジスタ(general purpose register)またはCache-as-RAMのような一時記憶領域の形態をとるしかない。 romcc(英語版)はRAMの代わりにレジスタを記憶装置として使用するCコンパイラである。これを利用するとタスクはより簡単に実行できる。romccを利用することで、System Management Bus(英語版)(SMBus)から、DRAMのDIMM上にあるSerial presence detect(英語版)(SPD)ROMへのアクセスも比較的容易になり、RAMを使用できるようになる。 比較的最近のx86プロセッサでは、DRAMが初期化されるまでプロセッサキャッシュがRAMとして利用可能である。ただプロセッサキャッシュはCache-as-RAMモードで初期化されなければならない。しかし、これはDRAMの初期化と比べ命令数が少なくて済む。またCache-as-RAMモードはCPUアーキテクチャ依存ではあるが、チップセットやマザーボード単位で変化するDRAMの初期化に比べれば幾分汎用的ではある。
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